売買に関する相場格言
株式市場には数多くの格言が存在し、投資家たちに重要な教訓を提供してきました。
こういった格言は基本的に先人達の経験則から述べられているものなので、これらを知っておくことで相場で有利に立ち回れることが出来るようになります。
本記事では売買のタイミングに関する12の相場格言を紹介し、その意味について簡単に解説しています。
- 売り買いは三日待て
- 買いたい弱気 売りたい強気
- 相場は明日もある
- 押目待ちの押目なし
- 戻り待ちの戻りなし
- 株を買うより時を買え
- 小回り三月 大回り三年
- 天井三日 底百日(三年)
- 初押しは買い初戻りは売り
- 売りは早かれ 買いは遅かれ
- 天井を売らず底を買わず
- 新値には黙ってつけ
売り買いは三日待て
この格言は投資判断を急がず、慎重に行うべきだという教えです。
相場の動きは日々変化するため、売買の即断即決は危険を伴います。
出来れば3日間はじっくり相場を観察することで一時的な変動に惑わされず、より正確な判断ができるようになるという格言です。
ただし、現代の高速取引の時代では3日間という期間が適切でない場合もあります。重要なのは、十分な情報収集と冷静な判断を心がけることです。
買いたい弱気 売りたい強気
この格言は投資家の心理状態と相場の関係を表しています。
多くの人が買いたいと思う時は相場が高くなっている可能性が高く、逆に売りたいと思う時は相場が低くなっている可能性が高いのです。
そのため、本当は買いたいが今は高値だから少し下がったところで買おうと考えてしまいがちなり、買い場を逃してしまったり、逆に売り場を逃すことに繋がってしまうことをこの格言は表しているのです。
相場は明日もある
この格言は焦って判断を下す必要はないという教えです。
特に好材料が出た直後に慌てて買い付けるのは危険です。冷静に状況を分析し、材料が真実かどうか本当に株価の上昇につながるかどうかを見極める方が良い場合が圧倒的に多いです。
株式市場は日々開かれているので、良く調べてから翌日以降に買っても決して遅くはないのです。
押目待ちの押目なし
この格言は強気相場において下落(押し目)を待っていると、思うような下落が訪れず、結局高値で買うことになるという教えです。
相場の勢いが強い時は少々高くても買いに踏み切ることが重要です。ただし、この格言を盲信して高値掴みをしないよう注意が必要です。
そうならないためにはテクニカル分析やファンダメンタル分析を併用し、適切な買い場を見極めることが大切です。
戻り待ちの戻りなし
「押目待ちの押目なし」の逆のケースを表す格言です。
弱気相場で反発(戻り)を待っていると思うような反発が訪れず、結局安値で売ることになってしまうという教えです。
相場の下落トレンドが強い時は少々安くても売りに踏み切ることが重要です。
株を買うより時を買え
この格言は銘柄選択よりも売買のタイミングが重要だという教えです。
どんなに優良な銘柄でも買うタイミングが悪ければ利益を得ることは難しいでしょう(高値掴み)。
逆に相場全体の流れを見極め、適切なタイミングで売買することで優良銘柄以外でも利益を得る可能性が高まります。
ただし、銘柄選択を軽視してよいわけではありません。時と銘柄、両方を慎重に選ぶことが成功への近道です。
小回り三月 大回り三年
この格言は相場にはトレンドがあり、短くて三か月、長いと三年は続くという意味です。
投資家はこのトレンドを理解し、自分の投資スタイル(短期投資家と長期投資家)に合わせて戦略を立てることが重要です。
短期投資家は3ヶ月の短いトレンドを長期投資家は3年の長いトレンドを周期として意識しながら売買を行うことで、より効果的な投資が可能になります。
ただし、この期間は目安であり、実際の相場は様々な要因で変動することを忘れてはいけません。
天井三日 底百日(三年)
この格言は株価が高値にある期間は短く、底値にある期間の方が長いということを表しています。
天井、つまり相場のピークは短期間(3日程度)で形成されることが多いのに対し、底値は長期間(100日や3年)かけて形成されることが多いです。
つまり、上昇相場は急激に終わる可能性があるので注意が必要です。一方、下落相場では焦らず、じっくりと底値を見極めることが重要です。
初押しは買い 初戻りは売り
この格言は相場の転換点における売買のタイミングを示しています。
上昇トレンドの中で最初に訪れる下落(初押し)は買い場であり、下落トレンドの中で最初に訪れる反発(初戻り)は売り場だという教えです。
ただし、「初押し」や「初戻り」を見極めるのは実際には難しく、他の技術的指標やファンダメンタルズ分析と組み合わせて判断することが重要です。
売りは早かれ 買いは遅かれ
この格言は「買いは易しいが売りは難しい」ということを教えています。
「天井三日 底百日(三年)」の言葉からも分かる通り、基本的にほとんどの場合で買うという行為は底値に近い水準で買うことが出来ます。
だが、逆に高値に近い水準で売ることは極めて難しく、天井に至っては数日で終わってしまうので、そのタイミングを見極めるのは至極困難であるということです。
そのため、売り時が上手い投資家は一流なのだと言われる理由でもあります。
こういった理由からは子の格言では買いはゆっくりで構わないが(買いは遅かれ)、売りは素早くすべきであるということを意味しています(売りは早かれ)。
天井を売らず底を買わず
この格言は相場の天井や底を正確に予測するのは非常に難しく、そこを狙って売買するのは良くないという教訓です。
完璧な売買タイミングを追求するのではなく、ある程度の利益を確保できる水準で満足することが重要だということです。
新値には黙ってつけ
この格言は株価が新高値を更新した際の行動指針を示しています。
多くの投資家は高値圏での買いを躊躇しがちですが、この格言は新高値を更新しているときは上昇トレンドが続いている可能性が高いため、そのトレンドに乗る方が良いということです。
新高値を超えたということはその上の価格帯は空白地帯となっているため、青天井相場の状態です。
と言っても、ファンダメンタルズ的に明らかに過熱感のある場合などは様子見をした場合もあるとは思います。
まとめ
今回は市場における売買タイミングに関する相場格言を12個紹介しました。
こういった格言を事前に知っておけば、どれだけ荒れた相場でも必ず乗り越えられると思いますので、売買をする際には必ず思い出すようにしてください。
以前、投資の基礎知識についても以下の記事で解説していますので、投資の基礎を知りたいという方は閲覧ください。
それでは次の記事も閲覧いただけると幸いです。
https://senkohome.com/investment-fundamentals-stocks-crypto-nisa/
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