神話・宗教・伝説 最強ランキング TOP100
世界の神話・宗教・伝説に登場する最強の神々や怪物、英雄たちを強さ順にランキングした本を執筆しました!
もちろん、ランキングは私の主観などが多分に入っていますが、それでもランキングの理由は各神話などの逸話を踏まえたものにしているため、それなりの納得感はある一冊だと思います。

今回は本のランキングに登場しているキャラクターを一部紹介したいと思います。
もちろん、今回挙げたキャラクター以外もたくさんランキングに登場するので、神話や宗教、伝説などに興味がある人には気に入ってもらえる一冊だと思いますよ!
76位:羿(げい)(中国神話)


概要
羿は中国神話に登場する伝説的な射手で、その伝説は『列子』や『淮南子』を始めとする多くの古典文献などで語られており、数多くの偉業を成し遂げたことから、中国神話最大の英雄と呼ばれています。
彼の成し遂げた最も大きな偉業が「羿射九日(いしゃきゅうじつ)」という9つの太陽を撃ち落としたという規格外の逸話です。
尚、「羿」は後の歴史で活躍した同名の君主がいるため、区別するために「大羿」と呼ばれています。
また、中国神話上では羿は人間の英雄として扱われることがほとんどですが、後世の伝承では不老不死の神族であったとされることもあります。
今回は神話を基準にしますので、羿は不老不死ではない人間の英雄ということで扱います。
大昔、天帝(天上の最高神)であった「帝夋」の10人の子ども達が太陽となって一斉に地上を照らしたことで、地上は灼熱地獄となっていました。
そこで、帝夋は羿に彤弓(赤い弓)と素矰(白羽の矢)を与えて、解決に向かわせたとされています。
羿も最初は帝夋の子どもたちを説得しましたが、上手くいかなかったため、持っていた弓と矢で10の太陽の内、9つを射落としました。
これで地上には太陽が一つだけ残ることになり、安定した世界になったとされています。
その後も羿は活躍を続け、中国神話に数多く出てくる、窫窳(あつゆ)、鑿歯(さくし)、九嬰(きゅうえい)、大風(たいふう)などの強大な怪物たちを退治したという偉業を数多く残しています。
ただ、最後は自分の弓術をすべて教えた弟子の逢蒙(ほうもう)に背後から襲われて殺されてしまったとされています。
羿は中国神話において規格外の伝説を数多く残したものの、最後は悲劇的な結末になりました。
ランキングの理由
羿の最大の評価点は「九つの太陽を撃ち落とした」という逸話です。
これほどの偉業を行える時点で、完全に人間の英雄の領域を逸脱している存在なのは間違いなく、その後の数多くの怪物たちの討伐実績を考えれば、確実に並の戦神以上の力を誇っています。
一方で、不死性については不意打ちだったとはいえ、弟子の逢蒙に殺されてしまっているため、ただの人間レベルであることは間違い有りません。
もし、同じ規格外の人間の英雄とされるヘラクレスやビーマであれば、不意打ちをくらったところで簡単に死ぬとは思えないため、かなり不死性の低さが目立ちます。
攻撃面の高さに比較して防御面が弱すぎるため、これらを踏まえるとランキングではこの位置が妥当と判断しました。
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