はじめに
本記事はCanvaにおける「動画編集」の機能について解説します。
Canvaの完全初心者という方については以前以下の記事で基本的な操作方法について解説していますので、そちらをご確認ください。
動画を編集
Canvaには動画編集の機能があります。動画編集といえば、皆さんが良く目にするのは「Adobe Premiere Pro」や無料でほとんどの機能が使える「DaVinci Resolve」等だと思います。
先に言っておきますが、Canvaの動画編集機能はそれら専門性の高いソフトと比較するとかなり劣ります。
それはCanvaの動画編集機能は専門的な作業をするためのものというよりは、すでに撮影済みの動画に簡単なテロップ等を入れたりや、音楽を追加したり等のカジュアルな用途を想定しているからだと思います。
そのため、Canvaの動画編集でYouTube等の動画サイトに出回っているような凝った動画を作るのは極めて難しいということを理解したうえで、利用するようにしてください。
とはいえ、専門的な動画編集は難しいですが、その代わりに簡単な編集であれば、直感的に分かりやすいUIなので、編集作業自体はそこまで大変ではありません。
基本的な使い方
それではCanvaにおける動画編集の基本的な使い方を解説します。
Canvaで動画編集をしたい場合はホームの「動画」のタブから「動画」や「スマホ動画」等を選択して下さい。
そうすると画像作成の時と同じように次のようなキャンバスが表示されます。
このキャンバス上で動画を編集していくことになります。キャンバスの下部を見ると、これまでの画像の時と違って「5.0秒」と表示されたミニ画面があるのが分かると思います。
このキャンバスの下部が動画を作成する際の一つ一つのシーンの区切りとなってきます。
それではご自身で撮影した動画があればそれを画像の時と同じように「ファイルをインポート」してみてください。
撮影した動画が無ければ、「デザイン」の中からお試し用に好きな動画をクリックしてみてください。
素材の動画を選んだ際にウィンドウの左側に「〇ページすべてに適用」というメッセージが出てくるものと、出てこないものがあります。
このメッセージは複数シーンで構成された動画素材の場合に出てくるものです。
素材として使う場合はすべて利用することは少ないと思いますが、良く分からなければ、とりあえず「〇ページすべてに適用」を押して良いと思います(利用時に不要なシーンは削除すれば良いので)。
それでは編集方法ですが、先ずシーンの区切り時間を5秒から変更したい場合は、キャンバス上部にある時計のマーク(5.0秒等というシーンの秒数が表示されている箇所)をクリックしてください。
そうすると次のようにシーンの秒数を変更できます。
実際に秒数を変更してみてください。そうするとキャンバスの下部にあるシーンの時間が変更されたことが分かると思います。
変更後にキャンバス下部のシーンが並んだところの一番左側にある再生ボタン(矢印マーク)を押して動画を再生してみてください。
変更前と変更後で動画の該当シーンの長さが変更されたのが分かると思います。
アニメート
次に動画には「アニメート」と呼ばれる演出を追加することが可能です。
これは先ほどの時計マークの左隣にある「アニメート」と表示された部分をクリックすることで利用可能です。
アニメートは様々な種類がありますので、実際に自分で適用して試してみて、気に入ったものを利用すれば良いかと思います。
Canvaは使いやすいようにそれぞれのアニメートにマウスを合わせた時点でキャンバス内の動画がどのように変わるかをその場で即表示してくれます。
そのため、どのアニメートを適用すればどうなるかを何度も動画再生をせずとも分かるので、非常に簡単に演出効果を追加することが出来ます。
Canvaはこういう使いやすいように考えられたUIが至る所にありますので、専門的なソフトよりも簡単に編集が出来るようになっています。
また、動画にも画像の時と同様にテキストや素材を追加することが出来ます。追加方法は画像の時と同じで左側の「素材」や「テキスト」欄から追加するだけです。
このように簡単に動画内にもテキストや様々な装飾を追加できるので、非常に簡単に動画編集が出来ます。
一点気を付けて欲しいのは、テキストはシーンの特定タイミングで差し込むことが出来ますが、画像等の素材は一つのシーンにずっと映り込み続けるということです。
これは文章だと分かりづらいかもしれませんので、自分でCanvaを触ってみて動画にテキストと画像素材を入れて試してみてください。
そうすればテキストと素材の扱いの違いが感覚で分かってくると思います。
自分を録画する
Canvaにはその場で録画を始める機能が用意されています。
これは現在開いているキャンバスの内容に対して、自分の顔を映しながら録画できる機能となります。
使い方としてはCanva左側のメニューから「動画」を選択します。そうすると「自分を録画する」というボタンが表示されるので、これを押してみてください。
尚、「動画」がメニューに出てきていない場合は、メニューの「アプリ」を選択して、表示された中から動画を呼び出してください。
「自分を録画する」ボタンを押すと次のようにキャンバスの内容と自分の顔(今回はカメラをオフにしています)が一緒に表示されます。
Youtubeの実況のように動画を映しながら自分でも話せる動画として撮影できるため、もしそういった動画を取りたいという場合はこの機能を使ってみてください。
オーディオ
Canvaの動画では「オーディオ」機能を使うことで、動画に音楽を付けることも簡単に出来ます。
使い方としてはCanva左側のメニューから「オーディオ」を選択します。そうすると、複数の楽曲が表示されるので、好きなものを選んでみてください。
尚、「オーディオ」がメニューに出てきていない場合は、メニューの「アプリ」を選択して、表示された中からオーディオを呼び出してください。
そうすると動画の下側にあるシーンの区切りの更に下側に音楽が挿入されたことが分かります。
音楽は1曲だけでなく、複数選ぶことで複数を同時に流したり、音楽の長さを変更することで次のように動画途中で変えていくことも出来ます。
オーディオ機能時代は厳密には動画編集機能とは少しずれているのですが、動画に音楽は必須のものですので必ず機能として覚えておきましょう。
背景除去(AIによる背景の削除)
Canvaの動画編集機能には「背景除去」というAIが自動的に動画の中から背景を削除する機能があります。
例えば次のような人が移っている動画があったとします。
ここで動画を選択した状態にしてからキャンバス上部にある「動画を編集」ボタンを押すことで、左側に「背景除去」が表示されます。
「背景除去」を実行するとAIが背景と判断した個所を全て次のように除去してくれます。
この機能を利用することで人が移っているシーンのみを抜き出して、他の背景画像等と合成することで全く違ったイメージの動画を作成することが出来ます。
ハイライト(AIによる自動名シーン検出)
Canvaの動画編集機能には「ハイライト」というAIが自動的に動画の中から重要なシーンを抜き出す機能があります。
使い方はキャンバス上の動画を選択した状態で、左上にある「動画を編集」選択して「ハイライト」を選ぶだけです。
そうすると次のように自動でハイライトシーンをピックアップしてくれます。
後は該当シーンで気に入ったものを選択して、「選択項目をデザインに追加」を押してみてください。
キャンバスの下側の動画シーンの個所がそれぞれのハイライトシーンに置き換わったのが分かりますでしょうか。
このようにハイライト機能を使うことで重要なシーンを自動で検出して、そのシーンだけを切り抜いた動画を作成することが出来ました。
この機能は短い動画だとあまり役には立たないと思いますが、長い動画の重要シーンだけをピックアップしたいという場合にはとても役に立つと思います。
マジック生成(AI動画生成)
Canvaでは「マジック生成」という機能を利用することで、AI動画を生成出来ます。
こちらはCanvaの左側メニューの中から「マジック生成」を選択し、さらにその中で「動画」タブを開くことで生成することが出来ます。
AI画像生成と同様にテキストでどのような動画を生成して欲しいかを記入します。
動画なら激しい動きが欲しいので「二人のボクサーがリング内で試合をしている」と入力してみました。
入力後に「動画を生成」のボタンを押すことで動画作成が始まりますので、1~2分程度待ちましょう。
暫くすると動画が作成されましたので、実際に流してみました。
いや全然動かないやん!
一応、この後テキストを変えてやってみると多少は動く動画が作れましたが、激しい動き等の再現は出来ませんでした。
そのため、現状ではこのAI動画生成は実用レベルでは無さそうというのが私の感想ですが、未だ「ベータ版」と書かれている通り、今後正式機能としてリリースされると実用性が出てくるものかと思います。
ちなみに画像生成と同様にクレジットを消費します。有料版でも50回しか生成出来ないので、それを考えるとやはり現状実用性は低いと言わざるを得ません。
無料版ではクレジットは5回だけで回復もしないので、ほぼ使えないものと思っておく方が良いでしょう。
まぁ、アカウントを新たに作って登録するを繰り返せば出来るかもしれませんが、あまり良い行動ではありません。
まとめ
本記事ではCanvaにおける「動画編集」について解説しました。
「Adobe Premiere Pro」や「DaVinci Resolve」等の専門ソフトを使っている人達からすれば、Canvaってこの程度の動画編集しか出来ないのかと思うかもしれませんが、それはツールの目指しているものの違いです。
あくまでCanvaの動画編集はすでに撮影済みの動画をカジュアルに編集することが目的になっているものですので、今回紹介した程度の編集で十分に感じる人達に向けられたものであるとご理解ください。
他にもCanvaの各機能については別途記事で解説していきたいと思いますので、そちらの方も確認してCanvaについてもっと知っていただければと思います。
また、以前に初心者向けのCanvaの基本機能の解説記事も以下に載せておきますので、興味があれば閲覧いただけるとよりCanvaのことが分かると思います。
それでは次の記事も閲覧いただけると幸いです。
【Canva入門】初心者向けの使い方、生成AI機能、無料版と有料版の違い等 – センコの活動記録 (senkohome.com)
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