神話・宗教・伝説 最強ランキング TOP100
世界の神話・宗教・伝説に登場する最強の神々や怪物、英雄たちを強さ順にランキングした本を執筆しました!
もちろん、ランキングは私の主観などが多分に入っていますが、それでもランキングの理由は各神話などの逸話を踏まえたものにしているため、それなりの納得感はある一冊だと思います。

今回は本のランキングに登場しているキャラクターを一部紹介したいと思います。
もちろん、今回挙げたキャラクター以外もたくさんランキングに登場するので、神話や宗教、伝説などに興味がある人には気に入ってもらえる一冊だと思いますよ!
14位:テュポーン(ギリシア神話)


概要
テュポーンはギリシア神話最強の怪物(分類上は巨人)で、地母神ガイアがゼウスへの復讐のために生み出したとされています。
巨人と呼ぶにはあまりにも巨大かつ異型であり、体は星に届くほど高く、両手を伸ばせば世界の東西の端まで届くほどの大きさで、上半身は人間でありながら、下半身は巨大な毒蛇がとぐろを巻いたような姿であったとされています。
肩からは百の蛇が生えており、その口から吐かれる炎は万物を焼き滅ぼすほどの圧倒的な破壊力を持っていたという、神話の中でも桁違いの強さを誇る怪物の中の怪物です。
また、テュポーンは神族同様に不死身であり、完全に滅ぼすことも出来ません。
テュポーンがオリュンポスの神々の所に攻め込んだときには、その圧倒的な力の前にオリュンポスの神々はみんな逃げ出してしまい、残ったゼウスだけが単身で迎え撃ちました。
テュポーンとゼウスの一騎打ちは互角の死闘となりましたが、ゼウスが接近戦を仕掛けた隙を狙って、テュポーンが怪力で締め上げることでゼウスを倒しました。
そして、テュポーンはゼウスの手足の腱を切り取り、装備も奪ったうえで洞窟に監禁しましたが、ヘルメスとパーンがゼウスを助けたために、再度復活したゼウスと死闘を繰り広げることになりました。
前回の戦いの経験を活かして攻め立てるゼウスにテュポーンは押されたため、テュポーンは運命の女神モイライを脅して、どんな願いも叶える「勝利の果実」を手に入れました。
しかし、モイライから渡されたのは実は「勝利の果実」ではなく、力を奪う「無常の果実」であり、それを食べたテュポーンは力を失い、最後はゼウスのケラウノス(雷霆)によって倒され、シケリア島に封印されたとも、タルタロスに落とされたとも言われています。
ランキングの理由
デカァァァァァいッ説明不要(2度目)!!
ギリシア神話の中で唯一ゼウスを倒した怪物であり、その力はゼウスと互角です。
特筆すべきはあまりにも巨大すぎるスケール感であり、星に頭が届くというのは現実換算すると一番近い月ですら約40万kmで、他の星であれば約4光年(40兆km以上)くらいのサイズ感となってしまいます。
流石にどちらのサイズであったとしても、地球の大きさ(直径約1万2千km)から考えるとありえないサイズでしょう。
神話の世界なので、世界自体が地球より遥かに大きい可能性もありますが、恐らくは星に頭が届くというのは比喩で、それくらい異常な大きさということを表しているのだと思います。
そもそもギリシア神話の世界観は大地(ガイア)と天空(ウラノス)が分かたれたことに端を発しているので、天の高さや世界の広さが現代の常識ほど高くも広くも無かったのかもしれませんしね。
とりあえず確実に言えることとしては、全ての神話の中でも最大サイズの巨体であり、純粋な腕力勝負で勝てる者は恐らく存在しないであろうということです。
ゼウスとの戦いは宇宙(ギリシア神話の宇宙とは秩序ある世界のことを指し、主に天界、地上界、冥界の領域等が対象)全てを崩壊させるほど苛烈なものであったとされており、一度は全知全能のゼウスすら倒していることからも、明らかに破壊神の次元で収まる存在ではありません。
ただ、最終的には倒されて封印されていることから考えると不死性はギリシア神話の神々水準であり、概念レベルで死が存在しない最上位勢と比較すると若干格が落ちます。
ただし、純粋な力は圧倒的であり、死の概念が存在しない相手であっても一方的に倒し続けることは可能であるとも考えられるため、ランキングの順位としてもこの位置あたりが妥当と判断しました。
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