神話・宗教・伝説 最強ランキング TOP100
世界の神話・宗教・伝説に登場する最強の神々や怪物、英雄たちを強さ順にランキングした本を執筆しました!
もちろん、ランキングは私の主観などが多分に入っていますが、それでもランキングの理由は各神話などの逸話を踏まえたものにしているため、それなりの納得感はある一冊だと思います。

今回は本のランキングに登場しているキャラクターを一部紹介したいと思います。
もちろん、今回挙げたキャラクター以外もたくさんランキングに登場するので、神話や宗教、伝説などに興味がある人には気に入ってもらえる一冊だと思いますよ!
31位:エンリル(メソポタミア神話、シュメール神話)


概要
エンリルはメソポタミア神話(シュメール神話)において、アヌ・エンキと並ぶ「三大神」の一柱とされています。
メソポタミア神話の最高神は一応アヌなのですが、アヌは神話上ではほとんど活躍をしないため、エンリルが事実上の最高権力者として活躍することが多くなっています。
その権力を表すエピソードとして有名なのが「大洪水伝説」です。
増えすぎた人間を鬱陶しく感じたエンリルは、人間を滅ぼすために神々の会議で大洪水を起こすように決定したとされています。
大洪水によって人類の殆どが滅亡しますが、エンキ(もしくはエア)が助けた一部の人間だけは生き残りました。
この「大洪水伝説」はその後の様々な神話(ノアの方舟など)に影響を与えたとされ、神話で人類に与える罰の定番となったようです。
エンリルも他神話の最高神と同じように、神話上で直接的な戦闘を行う描写は基本的にありません。
ただ、原初の世界において天と地が結合していた状態を、エンリルがその力で天と地を分け、現在の世界の形にしたという逸話があります。
このことからも分かる通り、世界そのもの2つに分けたとされるほどの強大な力を持っている神だと想像がつきます。
ランキングの理由
メソポタミア神話の最高神アヌはほとんど表立った行動がないため評価が難しく、代わりにアヌに次ぐ立場のエンリルについて評価したいと思います。
ただ、エンリルも直接的な力を使うエピソードはほとんど無く、唯一分かるのが世界を天と地に分けるだけの力が有るということくらいです。
また、他の神々にはかなり恐れられていたという描写も多いことから、メソポタミア神話の神々の中でも特に強い力を持っていたことが分かります。
これらのことを総合して考えると、世界くらいなら簡単に滅ぼせるほどの力を持っていたと思いますが、ティアマトやマルドゥクに勝てるほどには思えないので、ランキングはこの位置にしました。
ただ、微妙に気になる点として、エンリルにそれだけの力があるのなら人間を滅ぼすのに他の神(アダド達)に洪水を命じる必要はあったのだろうかと思いましたが、恐らくそれはエンリルがやるとただの大規模破壊になってしまい、本当に人間が全滅したかどうか確認が難しいという理由などで、洪水なら確実に滅ぼせると考えたからなのかもしれません。
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