神話・宗教・伝説 最強ランキング TOP100
世界の神話・宗教・伝説に登場する最強の神々や怪物、英雄たちを強さ順にランキングした本を執筆しました!
もちろん、ランキングは私の主観などが多分に入っていますが、それでもランキングの理由は各神話などの逸話を踏まえたものにしているため、それなりの納得感はある一冊だと思います。

今回は本のランキングに登場しているキャラクターを一部紹介したいと思います。
もちろん、今回挙げたキャラクター以外もたくさんランキングに登場するので、神話や宗教、伝説などに興味がある人には気に入ってもらえる一冊だと思いますよ!
5位:シヴァ(インド神話、ヒンドゥー教)


概要
シヴァはインド神話やヒンドゥー教において、最も有名かつ重要な三神一体(トリムールティ)の一柱です。
シヴァはインド神話における最強の力を持った破壊神であり、その力は踊っただけで宇宙を破壊出来るほどだとされており、スケール感の大きいインド神話の中でも群を抜いた力を持っています。
インド神話は時代によって神々の扱いが変わったり、神話のパワーインフレが非常に激しくなっていくのですが、それを最も顕著に表しているのがシヴァといえます。
インド神話の具体的なパワーインフレについて、シヴァを例にすると以下のような感じです。
■シヴァ神で分かるインド神話のパワーインフレ
ヴェーダ時代:「ルドラ(シヴァの原型)は嵐を起こせます」
エピック時代:「シヴァは破壊神。とても強い神で恐れられています」
プラーナ時代:「シヴァが踊っただけで宇宙は消滅します」
中世以降の伝承:「シヴァの第三の目が開くだけで世界が消滅します」
絶対にヒンドゥー教の書物を書いている人たち悪ノリしただろと言いたくなるほどに、シヴァの力が盛られていき、相対的にヴェーダ時代は最強の神であったインドラが噛ませ犬にされていきました。
インド神話というのは主にヴェーダ時代 (紀元前1500年~紀元前500年頃)に形作られたもので、それをエピック時代 (紀元前500年~紀元後500年頃)にかけて徐々にヒンドゥー教に移行されていき、プラーナ時代 (紀元後300年~1000年頃) にはヒンドゥー教として確立されたと言われています。
シヴァの踊りは「ターンダヴァ」と呼ばれており、宇宙の破壊と再生を象徴し、シヴァが怒りや悲しみをもって踊ると全宇宙が揺らぎ崩壊する(その後に再生する)とされています。
また、額の第三の目は炎の光線を放つとされており、実際に神話上でも愛の神カーマを焼き殺しています。後世(プラーナ時代以降)では第三の目の力も拡大解釈され、目を開けただけでも世界全体が灰になるとされています。
また、普通に戦っても最強であり、トリプラースラと呼ばれる3つの都市に住んでいた最強のアスラ達を弓矢の一撃でまとめて滅ぼしたという逸話なども多数あり、インド神話(ヒンドゥー教)の中でも明らかに次元の違う強さです。
ランキングの理由
シヴァは様々なゲームやアニメ等で最強の破壊神として登場することがありますが、踊っただけで宇宙を破壊するレベルと聞けば誰もが納得するしか無いでしょう。
インド神話内で唯一対等な立場はヴィシュヌくらいであり、同じ三神一体(トリムールティ)の一柱であるブラフマーは、明確にシヴァよりも格下の扱いを受けています。
不死性が語られるエピソードとして、世界を滅ぼす程の猛毒「ハーラーハラ」を飲んだ際に、シヴァは喉が青くなるだけで済んだという逸話があり、それ以外にも宇宙を破壊しても普通に生存するであろうことを考えれば、死という概念が存在しないと考えられます。
更にはシヴァの化身の一つとされる「マハーカーラ」は時間を支配する存在とされており、物理的な制限だけでなく時間などの高次元の概念すら超越しているため、もはや宇宙規模の存在ですらシヴァに勝つのは難しいと言えます。
これら異次元の力を考慮した結果、シヴァ神の順位はこの位置としました。
尚、神話上でも同格とされるヴィシュヌとの順位については、色々考えましたがやはり、シヴァの破壊の力が「純粋な強さ」で見たときには上かなと考え、上位に置きました。
ただ、実際はこの2柱の神の戦いに勝敗は付かないのではと考えています。
たまに他の考察サイトで「ヴィシュヌの方がシヴァよりも格上」という説があったりしますが、インド神話やヒンドゥー教の話の中で、どちらが格上という記述は存在しません。
なので、この2柱は基本的に同格という扱いが神話的には正しく、今回はランキングの特性上の理由で、シヴァを上に置いたということをご理解ください。
コメント