はじめに
投資の世界は多岐にわたり、様々な商品が存在します。その中でも「全世界株式(オルカン)」は、多くの投資家から注目されている投資商品の一つです。 では、このオルカンとは何なのでしょうか?
オルカンの概要
オルカンの正式名称は「全世界株式(オール・カントリー)」であり、これを略してオルカンと呼んでいます。 オルカンは、文字通り「全世界の株式」に投資する商品(投資信託)です。具体的には、世界中の株式市場に上場している企業の株式に、地域や業種を問わず幅広く分散投資を行います。 これにより、特定の国や業界のリスクを分散し、世界経済全体の成長に賭けることができるのが特徴です。
オルカンの魅力
オルカンの最大の魅力は、その「分散性」にあります。一国や一業種に偏らず、世界中の多様な企業に投資することで、地政学的リスクや特定産業の不振による影響を軽減できます。 また、世界経済の成長がオルカンの成長に直結するため、長期的な視点で見れば、安定した収益が期待できるでしょう。 また、オルカンは、先進国の株式はもちろん、新興国の株式にも投資します。 これにより、成長が期待される新興国市場のポテンシャルを活かしつつ、先進国の安定した経済基盤にも投資することが可能です。 多様な経済環境に対応することで、リスクとリターンをバランスよく配分しています。 そしてオルカンは特に長期投資に適しています。短期的な市場の変動に左右されず、世界経済の長期的な成長を見据えた投資戦略が求められます。 時間を味方につけ、経済成長の恩恵を最大限に享受することが、オルカン投資のカギと言えるでしょう。
オルカンのリスク
もちろん、オルカン投資にもリスクは存在します。 世界的な経済危機や政治的な混乱によって世界の株式市場全てが大暴落した場合は、オルカンと言えども大きな影響を受けます。 それ以外にも通貨リスクも考慮する必要があります。もしも日本円が全世界で最も高い通貨(超円高)等になった場合は、最終的に円換算で見た時に思ったほどのパフォーマンスとならない可能性もあります。 とは言え、他の商品と比べれば全世界の株式に満遍なく分散して投資するという性質上、全世界同時の問題以外は基本的に影響を受けにくいのが事実です。
オルカンのパフォーマンス(年間利回り)
では具体的にオルカンはどの程度のパフォーマンスが期待出来るかという話ですが、これまでの30年を参考にすると年間で「約6~9%前後」位となっています。 投資初心者の方であればこの程度しか儲からないのかと思うかもしれませんが、リスクが非常に低く投資しているだけで安定してこれくらい儲かる商品というのは非常に希少です。 これ以上の利回りを期待するのであれば、それこそリスクの高い個別株等に投資する必要がありますが、多くの投資家はそれらに投資してもマイナスのパフォーマンスとなることが大半です。 そのため、上でも述べたようにオルカンを長期投資で保有し続けるというのが最近では多くの投資家からも注目されている、最も堅実な投資手法の一つであるということです。
オルカンの買い方と商品
最後にオルカンの購入方法について簡単に触れておきます。
オルカンは投資信託の商品であり、購入するのであれば銀行の窓口に行くか、ネット証券会社に登録して購入する等の方法が有ります。
また、オルカンという名前の投資信託商品自体は特定の商品を指す名前ではなく、複数の会社がそれぞれ独自のオルカン商品を提供しています。
ただ、現状は三菱UFJが運用している「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」が頭一つ抜けて有名でオルカンと言えばこの商品を指すことが多いです。
他には楽天が運用している「楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド」という商品もあり、実はこちらの方が手数料(信託報酬)が安いのでこちらを買う人もいます。
いずれもオルカンとしての特性は持っているので、気に入った商品を選べば良いかと思います。
まとめ
今回はオルカンについて簡単に解説しました。
細かい話をするとかなり長くなってしまうので、今回はオルカンについて最低限知っておくべき知識をまとめたものとしました。
初心者であればこの程度を知っていれば、後は実際にNISA枠で少し買って長期間放置してみてどうなるかを確認してみると良いかと思います。
当たり前ですが、オルカンは比較的低リスクな投資商品とは言え、元本割れリスクもありますので不測の事態も考慮した投資計画を考えて行ってもらえればと思います。
また、過去に投資全般の知識を書いた記事も投稿していますので、興味があれば閲覧ください。
投資の基礎知識(株、暗号資産、新NISA、投資信託、オルカン等) – センコの活動記録 (senkohome.com)
投資の基礎知識(株、暗号資産、新NISA、投資信託、オルカン等)
投資の基礎知識(株、暗号資産、新NISA、投資信託、オルカン等)について解説しています。等で重要なことは投資の相場を知る、投資手法を知る、投資対象を知るの3つです。その他にも短期投資、長期投資、中期投資、スイング投資の違いや投資信託であるオール・カントリーやS&P500等の商品についても解説しています。
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