【相場格言集】市場における大衆心理に関する相場格言の一覧と解説

投資

市場における大衆心理に関する相場格言

株式市場には数多くの格言が存在し、投資家たちに重要な教訓を提供してきました。

こういった格言は基本的に先人達の経験則から述べられているものなので、これらを知っておくことで相場で有利に立ち回れることが出来るようになります。

本記事では市場における大衆心理に関する相場格言を紹介し、その意味について簡単に解説しています。
  • 美人投票
  • 靴磨きの少年
  • 万人が万人強気なら、たわけになりて米を売るべし
  • 万人があきれはてたる値が出れば、それが高下の界なりけり
  • 野も山も皆一面に弱気なら、阿呆になりて米を買うべし
  • 人が売るときに買い、人が買うときには売れ
  • 人の行く裏に道あり花の山

美人投票

この言葉は格言と言えるか微妙ですが、有名な経済学者ケインズが提唱した考え方で、株式市場を新聞の美人コンテストに例えたものです。

投資というのはある意味、美人コンテストの優勝者を当てるゲームに近く、そのゲームで勝つためには自分が最も美しいと思う人を選ぶべきではなく、他の人が美しいと思うであろう人を予想する必要があります。

つまり、株式投資では自分が最良だと思う企業を選ぶのではなく、他の投資家が価値があると考えるであろう企業を予測して投資することが重要だということです。

この考え方は市場心理の重要性と他の投資家の行動を予測することの大切さを示唆しています。

靴磨きの少年

「靴磨きの少年」という格言(どちらかというと逸話)は、本来投資に全く興味がなさそうな人達がこぞって投資を話題にしている状況を例えたもので、総じて市場がバブル状態に陥っていることを示唆している警告です。

この言葉の由来はアメリカの大恐慌(1929年)の直前にさかのぼります。

当時、投資家のジョセフ・P・ケネディ(後にジョン・F・ケネディ大統領の父)が、たまたま街で靴磨きの少年に株の話をされたというエピソードがあります。

当時のアメリカ市場は正にバブル状態で株を買えば誰でも儲かるという時代でした。そのため、プロの投資家だけではなく、一般人から最終的には子供達ですら投資を始めている状況でした。

この経験からケネディは、本来投資に興味なんて示さないはずの靴磨きの少年までもが投資を話題にする状況は流石におかしいと感じ、市場が過熱しすぎている(バブル状態)と考えました。

そして、彼はその直後に株式を売却し、そのすぐ後に起きた大恐慌の影響を回避したと言われています。

現代でも同様に、本来投資に興味を示さない層の人たちが投資について話題にし始めたのならば、近いうちに大暴落が始まる予兆だという意味で使われることが非常に多い格言です。

万人が万人強気なら、たわけになりて米を売るべし

この格言の意味は「靴磨きの少年」とほぼ同じです。

市場参加者やテレビ等のメディアが全員で「まだまだ上がる」と言っている状況のことを「万人が万人強気なら」と誰もが相場の上昇を確信している状態を指します。

この格言は「たわけ(馬鹿)になりて米を売るべし」と続きます。つまり、皆が強気になっているときこそ、売りに転じることを勧めています。

基本的に万人が強気の状況は総じてバブル状態で暴落が近いことを暗示しており、その予兆を検知したのであれば全て売ってしまう方が良いということです。

万人があきれはてたる値が出れば、それが高下の界なりけり

この格言では相場が極端な値を付けた状況を「万人があきれ果てた値」として、多くの人が信じられないほど高い(または低い)価格のことを指しています。

このような極端な価格は相場の転換点を示す可能性があります。

なぜなら、誰もがあきれるほどの高値は上がる余地がないことを意味し、逆に信じられないほどの安値は下がる余地がないことを示唆するからです。

投資家はこのような極端な状況が来た場合は状況を客観的に認識し、相場の転換に備えることが重要です。

とはいえ、「万人があきれ果てた値」は実際にどの程度なのかを推し量るのは非常に難しく、その後の大暴落等があって初めて異常な値であったと気づくことがほとんどです。

それでも短期間の間に極端すぎる値動きをした銘柄があった場合はこの格言を思い出して、売買を検討するのが良いかと思います。

野も山も皆一面に弱気なら、阿呆になりて米を買うべし

この格言は前述した「万人が万人強気なら、たわけになりて米を売るべし」の反対の意味です。

市場全体が大暴落に見舞われた後に極端に悲観的になった時、つまり「野も山も皆一面に弱気」な状況では逆に買いのチャンスが訪れる可能性があることを示唆しています。

「阿呆になりて米を買うべし」という表現は、皆が悲観して売りに走っているときこそ、勇気を持って買いに出るべきだという意味です。

市場参加者やテレビ等のメディアが極度の悲観論に支配されているとき、相場が底を打つ直前であることが多いため、そういったときに買うのが勝つ秘訣ということですね。

ただし、この格言もタイミングの見極めが非常に難しいことを認識しておく必要があります。

大暴落が起きた後の悲観した状況では更に暴落が連鎖する可能性も十分にあるため、本当に底を打つ直前なのかどうかは、ご自身でもよく考えたうえで投資してください。

人が売るときに買い、人が買うときには売れ

この格言は「万人が万人強気なら、たわけになりて米を売るべし」と「野も山も皆一面に弱気なら、阿呆になりて米を買うべし」の2つの意味を兼ねた格言です。

意味は言葉通りなので解説はいらないかもしれませんが、要はみんなが悲観して売りたたいたものを買い、人気絶頂で天井が見え始めたものは売るべきだというものです。

似たような格言が複数あることからも分かる通り、投資で勝つための秘訣は「人が売るときに買い、人が買うときには売れ」ということですね。

投資の基本は「安いときに買って、高いときに売る」と聞いたことがあるかもしれませんが、これらの格言はそういった「逆張り」の利を説くものが多いですね。

人の行く裏に道あり花の山

相場格言の中でもとりわけ有名なのが「人の行く裏に道あり花の山」ですが、意味合いとしては「人が売るときに買い、人が買うときには売れ」と全く同じになります。

この言葉を意訳すると「誰も知らない裏道の先にこそ、絶景(花の山)が広がっている」という感じになります。

「人の行く裏に道あり」というのが万人とは違うタイミングでの投資、つまりは「逆張り」のことを指していて、「花の山」というのが大きなリターンを得られることを意味しています。

要はこれまでの格言同様に相場で勝ちたいのであれば、他人と異なることをしなければならないという教えですね。

尚、他にも同じ意味合いの格言として「友なき方へ行くべし」等があります。

まとめ

今回は市場における大衆心理に関する相場格言を紹介しました。

こういった格言を事前に知っておけば、どれだけ荒れた相場でも必ず乗り越えられると思いますので、売買をする際には必ず思い出すようにしてください。

以前、投資の基礎知識についても以下の記事で解説していますので、投資の基礎を知りたいという方は閲覧ください。

それでは次の記事も閲覧いただけると幸いです。

https://senkohome.com/investment-fundamentals-stocks-crypto-nisa/

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