【神話・宗教・伝説 最強ランキング】37位:アダド(メソポタミア神話)の紹介

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神話・宗教・伝説 最強ランキング TOP100

世界の神話・宗教・伝説に登場する最強の神々や怪物、英雄たちを強さ順にランキングした本を執筆しました!

もちろん、ランキングは私の主観などが多分に入っていますが、それでもランキングの理由は各神話などの逸話を踏まえたものにしているため、それなりの納得感はある一冊だと思います。
今回は本のランキングに登場しているキャラクターを一部紹介したいと思います。

もちろん、今回挙げたキャラクター以外もたくさんランキングに登場するので、神話や宗教、伝説などに興味がある人には気に入ってもらえる一冊だと思いますよ!

37位:アダド(メソポタミア神話)

概要

アダドはメソポタミア神話における天候を司る神であり、嵐や雷を引き起こしたり、激しい雨を降らせて洪水を引き起こす力もあります。

アダドが最も力を発揮した有名なエピソードこそが、メソポタミア神話で人類を滅ぼしかけた「大洪水伝説」です。

最高権力者であるエンリル神が増えすぎた人間を煩わしく感じ、神々の会議で洪水によって人類を滅ぼすことを決定した際に、直接的な実行者としてアダドが担当したとされています(他の神々も手伝った可能性はあるが、嵐と洪水を引き起こしたのはアダドとされている)。

尚、アダドはウガリット神話では「バアル」と同一視されており、バアルは元々カナン人の信仰における高位の神でした。

そして、ユダヤ教やキリスト教の聖書ではバアルを異教の神として否定的に扱った結果、最終的に「バアル・ゼブブ(蝿のバアル)」と呼ばれるようになりました。

このバアル・ゼブブが新約聖書などで「ベルゼブル(もしくはベルゼブブやベルゼビュート)」という名で、「悪霊のかしら」と記述されたことによって、現代の悪魔や蠅(ハエ)の王といったイメージが定着してしまいました

つまり、元々は豊穣を司る天候神のはずが、他宗教に取り込まれた結果、醜い蝿の姿で描かれるようになってしまったという、神話や宗教の負の一面を表した存在とも言えますね。

ランキングの理由

アダドの天候神としての力は世界中を洪水にし、エンキ(もしくはエア)が助けた一部の人類以外は滅亡させた程に強力なものです。

ただし、アダドはいわゆる自然そのものを擬人化した「自然神」という感じであり、実際の戦闘を行うような描写は神話にありません

それでも、アダド自身はエンリルにもかなり近い立場であり、メソポタミア神話の中でもかなり上位の神格を持っていることが考えられ、更に嵐や雷といった天候を司る権能も非常に強力なものであることからも、メソポタミア神話でも最上位に位置する強さを持っていることが予想されます。

一方で、エンリルよりも明確に格下の立場でも有るため、ランキングとしてはこの順位としました。

【神話・宗教・伝説 最強ランキング】最強の神、怪物、英雄がこの一冊を読めば全部分かる! – センコの活動記録

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