神話・宗教・伝説 最強ランキング TOP100
世界の神話・宗教・伝説に登場する最強の神々や怪物、英雄たちを強さ順にランキングした本を執筆しました!
もちろん、ランキングは私の主観などが多分に入っていますが、それでもランキングの理由は各神話などの逸話を踏まえたものにしているため、それなりの納得感はある一冊だと思います。

今回は本のランキングに登場しているキャラクターを一部紹介したいと思います。
もちろん、今回挙げたキャラクター以外もたくさんランキングに登場するので、神話や宗教、伝説などに興味がある人には気に入ってもらえる一冊だと思いますよ!
7位:元始天尊(中国神話、道教)


概要
元始天尊は道教における至高神の一柱であり、太上老君、太上道君と共に「三清(さんせい)」と呼ばれています。
元始天尊は「太元(たいげん)」を神格化した存在と言われており、「太元」というのは「宇宙が生まれる前の根源的な存在」です。
つまり、元始天尊とはこの世の全てのもの(物質・非物質・時間や空間などの概念)よりも先に在った「究極的存在」ということです。
道教が発達する前の中国神話では、世界は「盤古(ばんこ)」によって作られたとされていましたが、現在では「盤古」は元始天尊の化身のような存在と考えられることも多くなっています。
更に他の三清も元始天尊の化身の一つと考えられる説もあり、まさにこの世の全ての根源的存在にあたるのが、元始天尊ということになります。
ただし、道教ではある意味では太元より重要な概念として「道(タオ)」があります。
「道」はすべての存在や現象の根本原理であり、宇宙がどのようにして存在し、発展するかの本質を表すものとされています。
この「道」の原理を極めていくことで、中国神話に登場する神や仙人達のように不死の存在となり、超常的な力を扱えるようになるとされています。
すなわち、太元が「宇宙の根源的エネルギーそのもの」、道が「宇宙の根本原理(宇宙の法則)そのもの」と言う方が良いのかもしれません。
そして、この「道」については、他の二柱の三清が司っているため、元始天尊は「道」に関連した権能は有していないと考えられます。
ランキングの理由
「宇宙の根源に在る力」そのものが神となった存在こそが元始天尊であり、もはや至高神とかの次元の存在ではありません。
ほとんど概念に近い存在ですが、宇宙の根源としてのあらゆるものを超越した力を有しており、神々であっても勝負すらまともに成り立つ存在ではありません。
当然、死という概念は無く、そもそも死んだ場合は宇宙が滅びるのは確実(宇宙の根源であるため)であることから、倒すことも事実上不可能です。
そして、宇宙を破壊する力を持った存在であったとしても、宇宙誕生前からすでに在った元始天尊を倒すことは出来ません。
一方で元始天尊には明確な欠点もあり、同じ三清の他二柱を化身ではなく別の存在として扱う場合は、少なくとも「道(宇宙の法則)」を自由に操作するほどの権能は無いということになります。
「道」を維持するのは太上道君の管轄であり、「道」の扱いを極めているのは老師である太上老君であるとされているためです。
つまり、元始天尊は宇宙の法則を自在に変更できる力を持った相手には基本不利と考えられます。
ただし、元始天尊は宇宙誕生前の存在であることから、宇宙の法則を支配しているだけでは倒せない存在でもあります。
ここら辺の評価が難しいのですが、ランキングとしてはこの位置としておきました。
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