神話・宗教・伝説 最強ランキング TOP100
世界の神話・宗教・伝説に登場する最強の神々や怪物、英雄たちを強さ順にランキングした本を執筆しました!
もちろん、ランキングは私の主観などが多分に入っていますが、それでもランキングの理由は各神話などの逸話を踏まえたものにしているため、それなりの納得感はある一冊だと思います。

今回は本のランキングに登場しているキャラクターを一部紹介したいと思います。
もちろん、今回挙げたキャラクター以外もたくさんランキングに登場するので、神話や宗教、伝説などに興味がある人には気に入ってもらえる一冊だと思いますよ!
89位:クー・フーリン(ケルト神話)


概要
クー・フーリンはケルト神話最大の英雄の一人です。
少年時代、本名はセタンタでしたが、誤って鍛冶屋クランの猛犬を倒してしまったことから「クランの猛犬(クー・フーリン)」の名を授かったとされています。
彼の強さを示す有名な戦いが「クーリーの牛争い」と呼ばれるケルト神話最大級の人間同士の戦争です。
「クーリーの牛争い」では他の仲間が病で動けなくなっていたため、クー・フーリンがたった一人で敵の軍勢と戦うことになりました。
そこで、クー・フーリンは敵の軍勢を孤立無援で凌ぎ続け、更には敵の勇士たちを次々と打ち破り、仲間たちが回復した後の最終決戦で友軍に勝利をもたらしました。
その後、再度攻めてきた軍勢との戦いの中で「ゲッシュ(禁忌)」を破ったことにより、体が上手く動かなくなり、敵に奪われたゲイ・ボルグに貫かれて死んだとされています。
尚、クー・フーリンは怒りが頂点に達すると「リアストラズ(ねじれの発作 )」という体が異型化した狂化状態に入り、敵の軍勢を数百人は殺戮したとされています。
ランキングの理由
クー・フーリンの代名詞とも言える必殺必中の槍ゲイ・ボルグは投げれば30の矢となって敵軍を打ち倒し、直接突けば30の棘となって破裂することでどんな相手も一撃で致命傷を負わせることが出来るとされています。
光の剣クルージーン・カサド・ヒャンはソフドの剣とも呼ばれ、刃を折り返しても元通りになり、相手が半身を失っても暫く気づけないほど凄まじい切れ味を持ちます。
それらを扱うクー・フーリン自体も一人で軍勢を相手に出来るほどの圧倒的な強さを兼ね揃えており、戦争の女神モリガンが邪魔してきても打ち払ってきたことから、クー・フーリンは半神でありながらも神々にも匹敵する力があることが分かります。
これらを考えればクー・フーリンの英雄としての強さを疑う余地はほぼ無いのですが、逆に言えば人間の軍勢と勝負が成り立っていることや、ゲッシュを破っていたとは言え、普通に殺されていることを考えると上位の神々と比べて、強さや不死性等が大きく劣ることは間違いありません。
ゲイ・ボルグも必殺必中の槍とされていますが、あくまで人間相手では必殺必中というだけで、強力な神族に対して致命傷を与えられるほどの力があるかと言われると疑問の余地があります。
それに、軍勢との戦いも基本的にはゲリラ戦のような戦法を取っており、軍勢相手に単独で一方的に蹂躙するようなアキレウスやヘラクレスのような人間離れした強さはないことも分かります。
「リアストラズ」を発動すれば、一時的にアキレウス達とも同格の強さにはなると思われますが、やはり上位の英雄たちには地力で押される可能性のほうが高いと思われるため、ランキングではこの位置が妥当と判断しました。
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