はじめに
本記事は漫画版の『バビロンの大富豪』の概要とそこから得られる学び、そして私の感想についてを記事にしています。
『バビロンの大富豪』はお金持ちになるための必読書として、日本だけでなく世界中で愛されている書籍ですが、文章量が多いため活字に慣れていない人が最初から読むには若干ハードルが高いです。
その中で日本ではこの『バビロンの大富豪』の内容を漫画として気軽に読んで、その学びを得ることが出来るというのは非常に幸運なことだと思います。
私は日本のこういった「素人には少し難しい話を漫画で誰にでも理解しやすくするという文化」は素晴らしいと感じており、この文化をもう少し活用すれば日本は世界有数の文化大国になれるであろうと考えています。
ですが、実際に国はそこまでこの文化を運用しておらず、漫画の内容も玉石混交といった感じで日本人の文化レベルを大きく引き上げるには貢献していません。
とは言え、その中でも今回の『バビロンの大富豪』の漫画版は完成度が非常に高く、原作の話を一部変えてはいるものの、書籍が伝えたい教えについては忠実に再現されています。
恐らく漫画版の作者が『バビロンの大富豪』の内容について深く理解されているとともに、それを多くの人に伝えたいという信念があったのであろうと感じさせる作品となっています。
本漫画を読めば、『バビロンの大富豪』で学べる数多くのお金持ちになるための知恵を理解することが出来ると思いますので、書籍を読むのに躊躇っている人達には是非本漫画を読んで欲しいです。
本記事は『漫画 バビロン大富豪の教え 「お金」と「幸せ」を生み出す五つの黄金法則 』の内容を引用して執筆しております。
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『バビロンの大富豪』の概要
「バビロンの大富豪」の舞台は現代から約4000年前の古代バビロニア時代となっており、その時代に生きた人達が現代と同じようにお金について色々な立場や視点で話している内容となっています。
複数の小話が独立した物語となっており、話の中心となる人物や時代が少しずつ変化していくのが特徴です。
流れとしても途中の小話で出てきた人物の子供や孫が次の世代の違った立場の人達に、同じ知恵を授けることで現状を打開していくといったものが多くなっています。
書籍の構成としては以下の流れとなっています。
プロローグ 金に動かされる現代人
第一章 バビロン一の大金持ち
第二章 学びの殿堂
第三章 試練
第四章 帰還
第五章 ザ・ウォール
第六章 奴隷だった男
第七章 伝承
第八章 王子の商隊
エピローグ 最後の黄金法則
まずはそれぞれの小話がどういったものかについて概要を解説していきます。
プロローグ 金に動かされる現代人
元考古学者の大場拓也の元に友人である近藤武から発掘された古代バビロニア時代のものと思われる粘土板の解読依頼が来る。
しかし、仕事をクビになって金を失い、妻と娘にも逃げられた大場は最初この依頼を拒否する。
だが、近藤から解析を依頼された粘土板には古代バビロニアの「富を得るための真理」が残されている可能性があり、解読できれば全てを取り戻すことが出来るかも知れないと説得され、大場は迷いながらも解読を決心する。
第一章 バビロン一の大金持ち
「なぜ、同じように働いているのに、貧乏人と大金持ちがいるのか?」
時代は古代バビロニアまで遡り、武器職人の息子であるバンシルが主人公で話が進む。
バンシルは毎日一生懸命働いているが、何故自分は貧乏のままなのか、どうすればお金持ちになれるのかを悩んでいた。
そこで友人のコッビと共に国で一番の金持ちであるアルカドに「お金持ちになれる方法」を聞きに行った。
そこでアルカドは二人を家に招いて話をした。最初にアルカドは「金持ちはとは何か」を二人に聞き、二人は「お金をたくさん持っている人」と答えた。
アルカドはそれは違うと言い、何故ならたくさん持っているだけでは使えばいずれなくなり、お金持ちでは無くなるからだと答えた。
そして、本当のお金持ちとは「お金の増やし方を知っている者」なのだと二人に告げた。
そして、お金持ちになるための最初の一歩として「収入の十分の一を貯金する」必要があると二人に教えるのであった。
第二章 学びの殿堂
「大富豪だけが知っている「黄金に愛される七つ道具」」
第一章から半年後、バンシルとコッビの二人は「収入の十分の一を貯金する」という教えを守り続け、次の段階に進むためアルカドが主催する講義を聞きに来た。
そして、そこでアルカドから「黄金を増やす七つ道具」の全てを教えられた。
黄金を増やす七つ道具
1つ目:収入の十分の一を貯金せよ
2つ目:欲望に優先順位をつけよ
3つ目:貯えた金を働かせよ
4つ目:危険や天敵から金を堅守せよ
5つ目:より良きところに住め
6つ目:今日から未来の生活に備えよ
7つ目:自分こそを最大の資本とせよ
第三章 試練
「価値があるのは、金貨が入った袋か、知恵が詰まった袋か?」
アルカドはバンシルの商才の高さを見抜いて自分の後継に足る人材かどうか試練を課すこととした。
アルカドはバンシルに「金貨の入った袋と知恵が入った袋」のどちらか一方だけを選ぶように伝える。
バンシルは金貨の入った袋は目先の幸せは手に入っても将来の安心は買えない。だから、知恵が入った袋の方が欲しいとアルカドに答えた。
アルカドは「知恵が金より大事ということを証明しなさい」とバンシルに言い、旅に出て知恵を使って袋を金貨で満たすまで帰ってきてはいけないと伝えた。
バンシルはその試練に挑み、首都バビロンから長い旅に出ることにした。
旅の途中ではお金を一気に増やそうとして馬レースに挑んで旅資金の半分を失い、その後は旅で出会った男と宝石店を始めて少しずつお金を稼いでいった。
ただ、一緒に仕事をしていた男が隠れて店の資金を全て遊びに使い込んでいたため、バンシルは全ての資金を失うこととなった。
そして、アルカドから全ての資金が失うまで知恵が入った袋を開けてはならないという教えを思い出し、バンシルは「知恵の袋」を開くこととした。
「知恵の袋」の中には粘土板が有り、そこには「5つの黄金法則」が記されていた。
5つの黄金法則
法則一:家族と自分の将来のために収入の十分の一以上を蓄える者の元には黄金は自らを膨らませながら、喜んでやってくるだろう
法則二:黄金に稼げる勤め先を見つけてやり、持ち主が群れを膨大に増やす羊飼いのように懸命ならば、黄金は懸命に働くだろう
法則三:黄金の扱いに秀でた者の助言に熱心に耳をかたむける持ち主からは、黄金が離れることはないだろう
法則四:自分が理解していない商い、あるいは、黄金の防衛に秀でた者が否定する商いに投資をしてしまう持ち主からは黄金は離れていくだろう
法則五:非現実的な利益を出そうとしたり、謀略家の甘い誘惑の言葉にのったり、己の未熟な経験を盲信したりするものからは黄金は逃げ出すことになるだろう
第四章 帰還
「賢者の助言によって、貯金が懸命に働きだす」
黄金の法則を理解したバンシルは、自分のこれまでの行為で何故お金が自分の元から消えてしまったのかを理解した。
その後は真面目に働き、収入の十分の一を貯え、そしてそのお金を元手に専門家と共に事業を起こした。
旅から三年経った頃にバンシルは首都バビロニアに帰還した。
そして、アルカドの課した袋を金貨で満たすことの試練を果たすどころか、その三倍以上の金貨を稼いだことで、バンシルは知恵が金に勝ることを証明した。
この結果にアルカドは喜び、バンシルにバビロニアの発展に協力する同士となって欲しいと伝えた。
第五章 ザ・ウォール
「「守るべきもの」があるから人は何度でも立ち上がれる」
アッシリアから来た軍隊がバビロニアに戦争を仕掛けて来た。
首都バビロンには巨大な城壁があり、アッシリア軍は正面から突破することが出来ないことから少数精鋭での壁内侵入を敢行した。
バビロニアは戦争には勝利したが、この戦いでアルカドやバンシルの両親等の多数の戦死者を出した。
アルカドは死に際に「守るべき者を持つ屈強な壁となれ」とバンシルに伝えた。
バビロンの街が出来た時は壁は薄く脆かったが、時を重ねるにつれてドンドン強固な城壁となった。これは城壁は国を守っているだけでなく、市民の精神を守っているためである。
人も同じで何か一つ守りたいものを持っていれば、それこそが自分を成長させくれる礎となる。
そしてその礎が有る限り人は何度でも戦えるのだと、そうアルカドは言い残してこの世を去った。
第六章 奴隷だった男
「己の心は「奴隷のものか」、「自由民」のものか」
バンシルはアルカドと両親を失ったショックで仕事もせずに乞食のような生活を送っていた。
金貸しのダバシアはバンシルから借金を取り立てようとしたが、バンシルは奴隷落ちしても構わないと告げる。
ダバシアはそんなバンシルに対して過去に奴隷だった自分の過去を語る。
ダバシアは元々は蔵職人であり、父親の店で働きながら妻と暮らしていた。
自分の給料は将来もっと上がるから問題ないであろうと借金をして散在していくうちに利息の支払いで生活がまともに出来なくなった。
妻は愛想を尽かして実家に帰り、自身は一発逆転のチャンスを掴むために故郷のバビロンを出た。
そこでダバシアは強盗団の一味に加わることで大きな金を得ることが出来たが、すぐに捕まって奴隷として売られることになった。
奴隷達の多くは宦官(去勢された側仕え)として使われる予定だったが、ダバシアは宦官ではなくラクダの世話係としてシーラという主人に使われることになった。
主人となったシーラにダバシアは自分は今は奴隷に甘んじているが元自由民で身分で有ったと伝えた。
シーラはそれを「奴隷になったから甘んじているのではなく、甘んじているから奴隷になったのではないか」と笑った。
シーラは続けて「自由民の魂を宿しているなら、生まれた故郷でも敬愛されていなければおかしいだろう」とダバシアに伝えた。
それからダバシアは自分の身に宿っている魂が奴隷のものか自由民のものかを日々考えるようになった。
奴隷なら日々言われた仕事をやっていれば良いが、自由民である自分は奴隷としての仕事に甘んじているのではなく、少しでも多く働くべきだとダバシアは一生懸命に働いた。
ある日、主人のシーラに奴隷から逃げ出すためのチャンスをもらい、自由民の魂を証明するように言われたダバシアは覚悟を決め、故郷のバビロンに戻る決意をした。
命からがらバビロンに戻ったダバシアは自分が過去に多くの人達から借金をすると同時に「恩」をたくさん受けていたことに気づいた。
そして自由民であるなら、金だけでなく、恩も返す必要があると理解した。それからダバシアは過去に自分に金を貸してくれた人達の全てに三年掛けて借金を返した。
人は誰もが親、友人、師等の多くの人達に恩を受けて生きて育てられている。
ダバシアはバンシルに対して「お前は誰かに何かを与えられて来なかったのか?」と言い、「お前はこれまで水だけを飲んで生きてきたのか?」と聞いた。
バンシルはこの言葉を聞いて自分が両親やアルカドから、たくさんの恩を受けていたことを思い出した。
そして、同時にその恩を自分が未だ何一つ返せていないことを理解し、再び働き始める決意をする。
第七章 伝承
「はるか昔の借金返済記録が、現代人を救う」
バンシルはこれまでに自分が借金をした人達のところに出向いて一人ずつ返済の意思があることについて説明した。
その後は毎日休みもなく働き、数年経ってようやく借金を全て返済することが出来た。
その次は自分を育ててくれた両親とアルカドへの恩を返すために「バビロニアの繁栄」を目標にして働き始めた。
黄金法則に従って行動するバンシルにはお金が貯まっていき、いつしか大富豪に近づいていった。
時代は現代に戻り、粘土板に刻まれていたのはロマンスでも冒険物語でもなく、バンシルが借金返済のために、そして自由民としての魂を取り戻すための記録であったことを大場は知った。
そしてこの粘土板に刻まれていたことこそが、紀元前から現代まで変わることのない「不変の真理」なのだと理解した。
・黄金に愛される七つ道具
・五つの黄金法則
・お金持ちになりたければお金持ちが実践していることを聞き、自分も実践する
・守るべき者を持つ屈強な壁となれ
・借金は心の弱さ、金を貸してくれた人に恩を返すことが人間に尊厳を与える
第八章 王子の商隊
「なぜ人は働くのか。それは金のためではなかった」
バンシルが借金を返済してから数年が経ち、バンシルはバビロン一の大富豪となり、バビロニアの王女と結婚していた。
ある日、バビロニアの王子であるハダンと商隊に同行していたところ、ハダンから「世間の多くの人たちは働きたくないからお金持ちを目指しているのに、バビロン一の大富豪であるバンシルさんは何故働いているのか」と質問された。
バンシルは長い借金返済生活の中で一生懸命した仕事は人々に感謝され、その感謝をお金というものに形を変えて貰っているのだと感じていた。
その感謝は光のようにバンシルの心を満たしていた。
だからバンシルは「お金自体はオマケでしかなく、多くの人達に感謝されるために仕事をしているのだ」と答えた。
エピローグ 最後の黄金法則
粘土板に刻まれたバンシルの借金返済記録を全て解読した大場は自身も自由民の魂を取り戻すために借金の返済を決めて、一生懸命に働き始めた。
暫くして借金は全て返済できたが、妻と娘は戻って来ていなかった。
どれだけお金が貯まっても家族が居なければ何も嬉しくないことに気づき、それこそが自分の黄金法則だと知った大場は再び妻と子ともう一度家族になって欲しいと伝えるのであった。
個人的な感想
私は『バビロンの大富豪』を書籍版も読んだことがあるのですが、この漫画版は完成度が非常に高いなと感じました。
元の書籍は各章で主人公が変わっていくのですが、漫画版は常にバンシルを主人公に据えることで、物語として魅力的に仕上がっています。
そして、その改変の影響を受けても書籍版の本質的に伝えたいことはすべて抑えられているため、有名書籍の漫画化としては、ほぼ100点に近い内容だと思います。
もちろん、描写が足りていないんじゃないかと感じている部分もありますが、それは漫画としての制約(ページ数や構図等)もあるので、一定仕方ないとは思います。
『バビロンの大富豪』は元の書籍が100年近く前に初版が刊行されてから、世界各国でお金の教科書としての立ち位置を不動のものとしています。
概要を読めば書籍が伝えたいことも大体分かると思いますが、『バビロンの大富豪』は単純にお金を得るための方法が書かれている訳ではなく、働くことの意味やそこから生まれてくるお金や人との向き合い方について深く述べられています。
世の中には様々なお金にまつわる書籍が有りますが、この『バビロンの大富豪』はそういった本よりも早く読んで欲しい一冊だと思います。
この漫画版を読んだ皆さんには是非書籍版の方も読んでほしいですが、書籍をいきなり読むのは厳しいという人は以前私が書いた書籍版の記事の方も読んでいただければと思います。
第一章の感想
第一章は導入ということでバンシルとアルカドがお金持ちについて話すシーンが多くなっています。
原作では戦車職人バンシアという大人の男性が、大富豪のアルカドに金持ちになるための話を聞きに行こうという内容なので、漫画版は主人公をあえて子供に変えていることになります。
まぁ、これは漫画として単一の主人公で今後の話を進めるために必要な処置だったのだと思うので、それ自体は問題ないと思います。
この一章で一番印象的に残ったのは、「金持ち」の定義の話ですね。
原作ではアルカドではなく、周りの人たちがお金を持っていることよりも、お金の流れのほうが重要と言っていただけなので印象が薄かったですが、漫画でこういう風に解説されると、とても理解しやすかったです。
第二章の感想
第二章は原作でも最も重要な概念の一つである「黄金に愛される七つ道具」の話です。
この七つ道具の内容は原作とほとんど同じで、説明内容も漫画的にするためにかなり端折ってますが、ほぼ同じと思ってもらってよいです。
七つ道具の詳細については上にリンクを張っている、書籍版の記事の方で解説していますのでそちらを読んでいただければと思います。
第三章&第四章の感想
この章は2つに分けた意味が正直あまり無いように感じたため、2つ合わせての感想にしました。
第三章&第四章は「黄金に愛される七つ道具」と同じく、原作でも最も重要な概念の一つである「5つの黄金法則」の話です。
この黄金法則は原作ではアルカドの子供が旅に出る話なのですが、漫画版では主人公を統一するためにバンシルが旅に出ていました。
原作ではウマレースに騙されたのは同じですが、その後は普通に事業に失敗してお金を失う流れです。
ただ、その後に黄金法則を思い出して、新しい事業で成功してお金を稼いだのは一緒ですね。
第二章もそうですが、「黄金に愛される七つ道具」と5つの黄金法則」はバビロンの大富豪で最も重要な教えなので、この2つの部分は原作とエピソードも非常に似せて書かれているところに作者のリスペクトを感じます。
第五章の感想
第五章は大幅に原作と改変されており、原作だとおまけに近い部分の話なのに、漫画版ではバンシルの両親やアルカドが亡くなる等の大きな事件が起きた章になっています。
これは恐らく次の章に繋げるための改変で、バンシルが借金生活から抜け出すことを描きたいために、こういった内容にされたのだと思います。
また、原作と伝えている内容が少し異なっており、原作では城壁のことを「保険」「貯金」「信頼できる投資」等の思いがけない悲劇から自らを守り、「安心を与えてくれるもの」として、安定した資産運用の重要さに話を繋げています。
漫画版では守るものが有るからこそ人は何度でも立ち上がる意志を持てるのだと説いているので、この部分の解釈については作者のオリジナルだと考えています。
個人的には嫌いな考えでは有りませんが、漫画版ではこういった安定した投資先に関するエピソードが他でもごっそり削られているため、その部分は少し残念に感じました。
第六章の感想
第六章は個人的に結構好きな話です。
この章は原作とほとんど同じで主人公がバンシルではなく、若干悪人寄りのダバシアが主人公で話が進みます。
「己の心は「奴隷のものか」、「自由民」のものか」という問いかけは非常に興味深く、世の中でただ日々を過ごしているだけの人間は本当に自由なのかと自分も考えました。
私も例外に漏れず、大きな挑戦等をせずに日々の忙しい業務を過ごしているだけで、他者から大きな感謝を受けることも、満足の行く成果を出すこともほとんど無かったように感じます。
そのため、今の自分の魂は奴隷なのではないかと思うと、居ても立ってもいられずにこうやってブログを解説したり、記事を書いたりして、何か行動を始めようと強く思うようになりました。
第七章の感想
第七章はこれまでバビロンの大富豪が伝えてきた内容の振り返りみたいな章です。
七つ道具や黄金法則を活用すれば、どんな逆境からでも這い上がれることは出来るのだと伝えており、原作では似たような現代の借金返済エピソードになっています。
古代から現代まで続く不変の真理と語られているように、このバビロンの大富豪の教えは時代はほとんど関係なく、どんな立場の人であっても理解しているのとしていないのとでは大きな差がつくと思います。
まぁ、現代なら十分の一の貯金は難しくないはずなので、それ以上に貯金が出来る現代のほうがよりバビロンの大富豪の教えを活用できるかも知れません。
第八章の感想
第八章はこれまでのバビロンの大富豪の教えで、仮にお金持ちになった後はどうなるのかという話になっています。
この章も原作とはかなり異なっているのですが、「なぜ金持ちになった後も働くのか」という部分に焦点を当てているのは同じです。
原作では「働くことの喜びを知ること」について語られており、労働を辛く楽しくないものと考えて働く人間と、懸命に働いて大勢の人達と喜びを分かち合う人がいることを伝えています。
そして、後者は成功しやすく、成功した後も働くことが楽しみとなっているので、金持ちになったからといって、働くことを止めることは無いのだという内容になっています。
対して漫画版は感謝のために働くと言った内容になっており、これは漫画版の作者オリジナルの考えなのだとは思いますが、恐らくこれも一つの正解なのだと思いました。
金持ちになった後に働く人はそれぞれ理由が異なっていると思われ、共通しているのはどういった考えを持っていたとしても、好きだから仕事を続けているからだと思います。
現代でも長者番付に載っている人達は金持ちになった後でも働くことを止めず、誰よりも働いていることが多いと思いますが、これも結局働くことが好きだからというだけなのだと思っています。
そういう人達だからこそ成功したのだと思いますし、そもそも人と働くことは切り離せないのだから、嫌々やるよりも楽しみながら働くほうがずっと良いのは間違いないですよね。
まとめ
本記事では『漫画 バビロン大富豪の教え 「お金」と「幸せ」を生み出す五つの黄金法則』について概要と感想について記事にしました。
漫画版は原作とは各所で異なった物語にしつつも、原作が伝えたい内容はほぼ完全に再現しているため、非常に出来の良い漫画化だと思います。
古代から変わらない不変の真理である、お金との向き合い方、そしてそれを通じて働くことや人との向き合い方も説いている本漫画は、誰にとっても勉強になる一冊だと思います。
本記事を見て少しでも興味を持たれた方は、実際に漫画の方も購入してみていただけると幸いです。
また、以前書いたバビロンの大富豪の書籍版の方の要約記事についても興味があれば閲覧いただければと思います。
それでは次の記事も閲覧いただけると幸いです。
【書評・要約】お金持ちを目指す人の必読書『バビロンの大富豪』の概要と得られる学び – センコの活動記録 (senkohome.com)
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本記事は『バビロンの大富豪(The Richest Man in Babylon)』の概要(要約)と私の感想(レビュー)を載せています。本書籍は「お金持ちになるための必読書」として有名で「7つの知恵」や「五つの黄金法則」を始めとした「富を手に入れるための原則」について詳しく書かれているものなっています。
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