CanvaのAI機能の紹介(画像編集系) 背景除去、マジックスタジオ等の紹介

AI

Canvaというツールについて

皆さんは「Canva」というツールをご存知でしょうか?

このCanvaというツールは無料でも大半の機能が使えるグラフィックデザインツールです。

グラフィックデザインツールと言いながらも利用用途は多岐に渡り、文章作成に特化したDocsやプレゼンテーションの機能、各SNSに対応した画像や動画作成・編集の機能等があります。

イメージとしてはMicrosoft Office(Word、PowerPoint、Excel等)とAdobe ExpressやPhotoshop、Illustrator等の機能をすべて足して、同数分で割ったようなツールでしょうか。

Canvaは出来ることが非常に多く、操作も直感的で分かりやすい一方で、それぞれの特化したツールと比べると各機能で見劣りする部分が多数存在します。

ただ、初めて自分で文章作成や画像編集、動画編集等をしてみたいという時にこのCanvaというツールは非常にオススメできます。

先ず無料でも多数の機能が使えるうえに、有料verでも年間1万2000円で上記多数ソフトの機能を一定利用できると考えると非常にお得なツールと言えるからです。

更にCanva最大の特徴として、大量のテンプレートやフリー画像等が準備されていることが挙げられます。

この大量のテンプレートとフリー画像を組み合わせて自分のオリジナル画像や動画が初心者でも簡単に作成・編集出来るようになっています。

そのため、画像編集や動画編集等を初めてやってみるという方はCanvaを最初に使ってみて、それで慣れてきたらそれぞれの特化したソフトを別途利用してみると良いかと思います。

公式サイトはhttps://www.canva.com/となります。

CanvaのAI機能

CanvaはAI機能の拡充にも力を入れており、2024年2月時点でも非常に多数の機能が有ります。

私自身全てのAI機能を利用したことは有りませんが、以下のようにCanvaの「アプリ」から「AI活用」を選択すれば、多数の機能が表示されます。

尚、AI機能は大半が有料verのみの機能であるため、Canvaで本格的にAIを活用してみたいという場合は基本的に有料プランに加入する必要があります。
また、上記のAI機能は独立したCanva内のアプリとして使える機能であり、このアプリとは別に画像編集に使えるAI機能も多数あります。

今回はこの画像編集に使えるAI機能についてそれぞれ解説したいと思います。

具体的には画像編集に使えるAI機能はCanvaの編集画面で画像を選択した際に上部に出てくる「写真を編集」を押下した際の機能である「マジックスタジオ」というものです。
この「マジックスタジオ」には現時点で以下6つの機能が提供されています。

・背景除去
・マジック消しゴム
・マジック拡張
・マジック加工
・マジック切り抜き
・テキスト切り抜き

どれも便利な機能ですが、実はCanva以外のソフトでも似たようなことが出来ます(最近ではGoogleスマホで同じようなことが出来るとCMでもやっていますよね)。

ただ、上でも書いた通り、他のソフトはCanvaよりも高額であることが多いので、安価に様々なAI機能が利用できるCanvaが非常に有用なツールなのは事実です。

背景除去

背景除去は一番分かりやすくて、一番使うことが多い編集機能です。

この背景除去の機能を使うと、対象の画像の中でメインで写っている以外のものをAIが背景と認識して除去してくれます。

以下のように人が写った写真だと非常に分かりやすいですが、機能を使うと人の背景にある部分が全て消えます。
ただし、あくまでAIが背景を自動で判定して消してくれる機能であるため、以下のように複雑な写真だと一部が消えずに残ったりする場合も有ります。
こういった場合については追加でマジック消しゴムの機能を併用して使うことで、自分の思い通りの画像編集をすることが出来るようになります。

マジック消しゴム

マジック消しゴムは先程の背景除去とは違って、ピンポイントで選択した箇所を違和感なく削除してくれるAI画像編集機能です。

例えば、先程の画像で背景の削除漏れが有った場合に以下のようにマジック消しゴムで塗りつぶしたとします。
そうすると以下のように選択した部分だけがきれいに削除されます。私の選択が雑で必要以上に消えてしまっているのはご愛嬌ということで。。。
こんな感じで画像の中で特定の箇所だけを消しておきたいといった場合にこのマジック消しゴムを使えば思っていたような編集ができます。

マジック拡張

使い所が少し難しいのが「マジック拡張」という機能です。

これは先程の2つとは逆の機能で削除ではなく、「現状の画像に存在しない部分をAIが追加してくれる機能」です。

例えば人の上半身しか存在しない画像があった場合に、この機能を使うことでその画像の下半身部分をAIが自動で生成してくれます。
上記のように左の画像をベースにして、マジック拡張を使った場合に右のように画像の下半身部分を生成することが出来ます。

非常に便利な機能では有るのですが、AIが生成してくれるために結構な頻度で不自然な画像が出来上がったりします。

そのため、この機能使用時にはCanvaが加工後のイメージサンプルを複数出力してくれたりするので、その中で自分が気に入った編集内容を選択すれば良いかと思います。

マジック加工

マジック拡張と似たような機能で「マジック加工」というものもあります。

これはマジック拡張のように存在しない部分を追加するのではなく、「既に画像内に存在する部分を選択して別のものに変換する」機能となっています。

例えば、ワインで乾杯している画像の片側をバラを持っているように変換を掛けると以下のようになります。
この機能もマジック拡張と同様にAIが自動で生成してくれるため、かなりの頻度で不自然な画像が出来上がりますので、気に入った画像になるまで何度も試してみる必要があります。

マジック切り抜き

「マジック切り抜き」はメインの人や物と背景を切り分ける機能で「背景除去」に非常に近い機能です。

この2つの機能が具体的にどう違うかは機能を使った結果を見ないと分かりづらいと思います。

先ず「背景除去」については上でも解説した通り、以下のようにメインとなる人や物と背景をAIが区別して背景を除去します。
これと比較して「マジック切り抜き」は以下のように人やモノの画像と背景の2つの画像に分離することが出来ます。
「背景除去」と違って背景が別画像として残っているため、例えばメインの画像の方だけを背景をそのままに大きくずらして配置して、特定の構図を新たに作ったりするなどが出来るようになります。

その他にも背景だけを別の目的で使用したい場合に、この分離された方の背景画像を保存しておけば、他の画像と背景を合成することも出来ます。

そのため基本的な使い分けとしては、人や物をメインで抽出したい場合は「背景除去」、逆に背景の方を抽出したい場合は「マジック切り抜き」を使うと良いかと思います。

ただ、書いていて思いましたが、「マジック切り抜き」だけあれば「背景除去」の機能は無くても同じことが出来てしまうため、いつか統合されるかもしれませんね。

テキスト切り抜き

「テキスト切り抜き」機能は画像の中に存在する文字を抽出する機能です。

私の方で試してみましたが、建物の写真の中に含まれている文字を抽出することは出来ず、以下のように文字で作成された画像から文字部分をテキストとして分離します。
分かり辛いかもしれませんが、画像の上側は一つ一つの文字ではなく、すべての文字を含んだ一枚の画像になっており、その一枚の中の文字をAIが認識して、下側に各文字が書かれたテキストとして出力してくれています。

使い所としては文字を選択できないPDFや画像ファイル等をスクリーンショットで保存し、Canva内に画像として貼ったうえでこの機能を使うことで、そのファイル内の文字をテキストで取得するという感じでしょうか。

私はたまにSNSで画像やマンガ形式で色々説明してくれている人の画像内の文字をこの方法で抽出してメモしたりしています。

特に生成AIで使用できるプロンプトを画像で説明している人は多いので、こういった機能を使うとそのプロンプトを抽出して、自分でも試すことが出来て便利なのです。

まとめ

今回はCanvaの画像編集用のAI機能について簡単に解説しました。

画像編集以外にもCanvaには様々なAIアプリはありますので、どこかのタイミングでそれらアプリの中でも有用なものは解説したいと思います。

特に「マジック生成」や「Anime Style」等は気軽にAI画像を生成できるアプリなので、そういったアプリと今回紹介した機能を使うことで、完全オリジナルの画像を作成するのも難しく有りません。

また、Canvaの生成AI機能については以下の記事にもまとめていますので、興味があれば閲覧ください。

最後まで閲覧頂きありがとうございました。次回の記事も閲覧いただければと存じます。

CanvaのAI機能の紹介(生成AI系) – センコの活動記録 (senkohome.com)

CanvaのAI機能の紹介(生成AI系) マジック生成(AI画像生成、AI動画生成)等
Canvaの生成AI系の機能について紹介しています。具体的には、マジック生成(AI画像生成、AI動画生成)、マジック作文、マジック変身、Soundraw、D-ID AIプレゼンター等について解説しています。画像編集のAI機能については別記事で解説していますので、そちらをご確認ください。

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