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Steamで体験版アプリの作成&ビルド&リリースする方法の解説

Steamで体験版アプリの作成&ビルド&リリースする方法の解説

本記事は個人ゲーム開発者(もしくはインディー開発)が Steam に自作したゲームの体験版を作成し、それをビルド&リリースするまでの方法について解説するものです。

Steam でゲームを販売するための全体の流れについては以下ページをご確認ください。
尚、本手順は2025年10~11月頃に実際に私が登録した際の手順となりますのでSteam側の都合で手順が変更される可能性はありますので、あらかじめご了承ください。

ちなみに筆者がSteamに登録を申請したゲームは以下のものです。興味があれば覗いてみてください。

体験版作成前の事前知識

ここから自作ゲームの体験版を作成していくことになりますが、体験版の作成のために必要なステップは主に以下の4つです。

①体験版アプリの作成
②体験版アプリのストアページ作成
③体験版アプリのゲームビルド(体験版ビルド)
④体験版アプリのリリース


このうち、②と③の2つは製品版同様に審査が入ります。

早ければ1週間前後で終わる可能性もありますが、多くの人は2週間程度、審査の突破が長引けば3週間から1ヶ月程度掛かる可能性もあります。

そのため、体験版のリリース時期をあらかじめ決めている人は、出来ればその1ヶ月前には審査に出せる状態にしておくのが良いかと思います。

ちなみに体験版として完成していなくても、必要な機能を全て盛り込めていれば審査に出すことは可能と Steam 側も言っているので、メインイベントやメイン機能だけを先に作り込んで審査を通し、その後にサブイベントやサブ機能を追加するみたいな感じで進めるのが良いと思います(これは製品版も同じことです)。

体験版の作成

それでは体験版アプリの作成に入っていきたいと思います。

体験版アプリは少し特殊で、製品版アプリとは別のアプリ(App ID)で作成する形となります。

尚、以前の記事でアプリを一つ作成する毎に$100のデポジットが必要という話はしましたが、製品版に付属する体験版やDLCを別アプリで作る際にデポジットは不要です(無料で作れます)。

・・・こういう仕様を聞くと、DLC 扱いで別作品のアプリを登録すればデポジット不要でアプリを販売出来るじゃん!って悪知恵を働かす私のような輩がいるかも知れませんが、そこら辺は Steam の規約で明確に禁止されていますので、絶対に止めましょう。

では気を取り直して、体験版アプリの作成方法について順を追って解説します。

体験版アプリの作成

まずは体験版アプリを作成するために製品版アプリの開発ページにある「関連アイテムを表示」「関連するすべてのパッケージ、 DLC 、体験版、ツール」の部分をクリックしてください。
次に開いた画面にある「体験版を追加」のボタンをクリックしてください。
以下のように体験版を作成するにあたり、チェックボックスが表示されますが、これは後でも変更可能ですので一旦チェックを付けて、「体験版を作成」を押してください。
すると、新しいアプリを作成した旨のダイアログが表示されます。
元のページに戻ってくると、体験版用のアプリが無事作成されたことを確認できます

これで体験版アプリの作成は完了です。

体験版用ストアページの作成

では次ですが、「アプリとパッケージ」タブの「すべてのアプリケーション」を開いてみてください。

そうすると、以下のように製品版アプリと並ぶ形で体験版アプリが表示されていると思います。これは体験版も製品版同様に一つのアプリとして登録されているためです。

そして、非常に重要なこととして「ここから先の操作はすべて体験版アプリの方を対象としている」ことを先に伝えておきます。

もしも、これまで同様に製品版のアプリの方を選択した状態でビルドしたりデポしたりしても、恐らく審査に出した時に「これは体験版では?」と言われて弾かれてしまう可能性が高いです(それに本番用アプリに体験版の内容を登録するのも微妙です)。

そのため、体験版のビルドとデポについては、先程作成した体験版を対象とする必要がありますので、以下の画面の選択でも体験版の名前(末尾にDemoが付いている方)を必ず選択してください。

体験版も製品版同様にストアページを準備する必要がある

先程の画面で体験版の方のアプリの名前をクリックすると、以下のように製品版と同じようなアプリ画面が出てきたと思います。

微妙に製品版と記載が違う(「ゲームビルド」が「体験版ビルド」になっていたり)のですが、大体は同じと思ってもらえれば良いです。
そして、この画面を見て察しの良い方は気付いたかもしれませんが、そうです。

何とSteamは「体験版も製品版と同様に、ストアページの作成、ゲームビルド、リリースという作業が全部必要」なのです。
絶望しましたか? 私はしました。

前回のストアページを準備する記事を読んでいる方や自力でここまで辿り着いた方は特にそう思うことでしょう。

まぁ、体験版は製品版の内容を流用する機能もあったりするので、流石に製品版と比べて大分楽にはなっています。

それでも、それなりの入力作業などが必要ですし、何より製品版と同じように初回はSteam側の審査が必要のため、結構時間が掛かるので、それを踏まえてスケジュールを立てておくのが良いです。

体験版用のストアページ作成(製品版と重複する箇所は省略)

それでは、絶望していても仕方ないので、体験版のストアページを作成していきましょう。

まずは、製品版のときと同様に「ストアプレゼンス」「ストアページを表示」をクリックしてください。
すると、製品版とは少し違う内容の表示が出てきました。

「ストアプレゼンス」と書かれた部分の内容を要約すると、「体験版の個別レビューを残せるようにしたいならチェック付けてね!」というものですね。

このチェックは体験版アプリを作成した時と同じもので、このストアページの作成画面で後から設定が変更できる形となっています。

このチェックを外すと入力箇所が結構減って作業が楽になるみたいですが、体験版をプレーしてくれた人がレビューを残せないのはちょっと寂しいので、私はチェックを付けたままにしました。

日本人だとXなどでエゴサすれば体験版の感想を言ってくれる人もいるかも知れませんが、海外の方は積極的にレビューを書く人が多い印象ですので、英語圏などにも公開するのであれば、チェックを残すほうが良いかもしれません(実際に書いてくれるかは別として・・・)。

ただし、この設定は諸刃の剣でもあります。有名なインディーゲームは体験版にレビューを付けさせない設定としているものも多く、これは恐らくネガティブなレビューが付くことで、製品版の販売前に悪印象を与えることを懸念していると予想されます。

そもそも Steam の体験版は未完成品の改善点などを求める使い方は好ましくなく、ユーザーをテスター扱いしようとする姿勢は印象が良くありません(改善点の洗い出し等は別途テスターを募集して行うべき)。

ただ、未完成でも Steam Next フェス等の重要なイベントに参加するために体験版を公開するといったことはありますので、そういった事情やレビューを付けられるメリットとデメリットを総合的に考えたうえで設定を決めるのが良いかと思います。

まぁ、現実的な話として、個人で開発している場合はテスターを集めること自体が厳しいので、体験版で改善点などのレビューを求めてしまうのは仕方ないかもしれませんが…。
その他のストアページの入力箇所についてですが、前回の記事と重複する部分は割愛したいと思います(すでに一度入力した内容なので・・・)。

なので、入力内容に迷った場合は前回の記事(以下にリンクを貼っておきます)を読んでいただくか、すでに入力済みの製品版の方のストアページを別タブで開きながら入力していくと楽かと思います。
ここからは製品版の入力とは異なる部分について主に解説します。

まずは「デモの説明」タブのところですが、ここは製品版とは違って体験版であることを明確に説明する必要があります。

基本的には製品版の内容をそのままコピペして貼り付け(画像は別途アップロードしなければなりませんが)、追加で以下画像のように体験版では何が出来るかを明記しておけば問題ありません。

その下のヘッダーカプセルと一緒に表示される文章については、製品版と同じでも問題はないと思います。
「グラフィックアセット」「ストアアセット」「スクリーンショット」のみが体験版では対象となっていて、「ストアアセット」については、「親アプリから画像をインポート」というボタンで持ってくることが出来ます。

何故か「スクリーンショット」の方は持ってくることが出来ないので、仕方ないので製品版で使った画像を再度アップロードしてください。

ただ、ストアアセットも持ってこれるのは英語だけ?みたいなので、とりあえず製品版と同じ画像をそれぞれアップロードしておけば問題ないと思います。
ただ、グラフィックアセットのアップロード時に、一点気をつけておくべき部分があります。

体験版のカプセル画像は左上に Demo 用のマークが自動で付与されるため、製品版と同じカプセル画像を使用した場合にこのマークによって、ゲームのタイトルロゴが隠れてしまうことがあります。

ゲームタイトルのロゴが一文字でも隠れて見えなくなっていると、審査時に指摘を受けてしまうので、アップロード後にしっかりとタイトルロゴが隠れてないか確認をしておいてください。

ちなみに私は一度この小型カプセルのところで指摘を受けました…(なので製品版とロゴの位置を逆にしています)。

もしも、タイトルロゴが隠れてしまっている場合は、体験版用に画像を修正して再度アップロードしてください。
次はストアページの外の項目となりますが、何故か体験版にもリリース日の設定が必要なので、設定していきます。

体験版のリリース日はストアページ内には無く、アプリ管理ページの右側に表示されています。
製品版の場合は2週間以内だとリリース日が変えられなくなるため非推奨としていましたが、体験版は恐らく2週間以内で設定していても大きな問題はないと思われます(リリース予定日関係なくリリース出来る?)。

私は念の為に3週間後くらいで設定しておきました。
続いて、製品版でも指定していたローカライズverのアプリケーション名も忘れずに設定しておいてください。

体験版用ストアページの審査

その他のストアページの入力も全て完了すれば、以下のようにレビュー(審査)に出せる状態となります。

念の為、ベータモードで体験版の画面も確認しておき、問題が無ければ「レビューの準備完了」ボタンを押してください。
レビュー準備完了の画面でメモを残せるのですが、体験版が製品版と比べてどうなっているのかだけ簡単に説明しておくくらいで良いと思います。

私は以下のようなメモを書いておきました。

記載内容に問題が無いことを確認したら、「OK」を押してレビュー(審査)に出してください。
審査に出して数日経つと以下のように審査完了の連絡が来ます(審査に出している間に体験版ビルドの方を進めておくと良いです)。

尚、私の場合はコンテンツアンケートの指摘などの対応で、審査合格までに2週間以上掛かりました・・・。
審査が完了するとストアページも公開できるようになるのですが、一旦公開は待ちましょう。

これは、体験版の場合はビルドの方も終わってから、一緒にリリースと合わせてストアページを公開するのが一般的なためです。
これで体験版のストアページの方については完了ですので、続いて体験版ビルドの説明に入ります。

体験版のゲームビルド手順

体験版のストアページが出来たら、いよいよ体験版のゲームビルドに入っていきます(ストアページの審査中に進めても問題ありません)

ストアページの時と同じように体験版用のアプリ管理画面を開いた状態で、アプリページの右側にある以下のビルド用チェックリストを確認してください。

以下のチェックリストの内容に沿って、進めていきたいと思います。
ただ、ストアページと比べてビルド関連作業は専門用語が頻繁に登場します。

また、それぞれの用語がビルドという作業内でどのように関連しているのかについて、作業を進めるだけで全体像を理解するのは不可能に近いです。

そのため、ビルドに関連する専門用語とビルドの全体イメージについては別途記事を書きましたので、ビルドの作業を進めていく中で理解できないことが出てきたら、こちらを読んでいただければと思います。

プラットフォームサポートの一致

プラットフォームサポートの一致をクリアするためには、アプリ管理画面にある「テクニカルツール」「Steamworks設定を編集」を選択してください。
開いた画面の下部にある「対応オペレーティングシステム」にストアページで入力した対応OSと同じものを設定すれば、クリアとなります。

予告編のアップロード

予告編のアップロードは製品版のストアページで使用したものを活用してください。

製品版の予告編が何なのか知らないという人については、前回のストアページを作成する方法の記事を確認してもらえれば分かるかと思ます。

詳しくは以下の記事を参照ください。
前回の記事(ストアページの公開まで)だと、この予告編って必須項目ではなかったのですが、体験版ビルドには必須になるのが意外でしたね…。

ストアページ作成時に求めないのは、大きいゲームほどページの公開と体験版の公開などがずれるので、そのための措置なんでしょうかねぇ。

アプリ設定

これは一体どの設定のことを指しているのか分かりませんでした・・・。

ストアページを作成したら、自動でチェック済みになっていたので、基本的には他の人も同じようにチェック済みになると思います。

後でどの項目が関係しているのか分かったら追記したいと思います。

最低でも1つのデポを設定

デポが何かについては記事の冒頭でも触れた通り、実ファイルの格納場所となるものです。

アプリ管理画面にある「テクニカルツール」「Steamworks 設定を編集」「 SteamPipe 」「デポ」の画面に移動してみてください。

アプリ作成時にデポは一つ自動で作成されていますので、以下の通り体験版アプリのデポ画面を確認すれば、一つだけ作られていることが確認できるはずです。

誤って削除したなどの理由でデポが無い人もいるかも知れませんが、その場合は「新しいデポを作成」から自分で作成してください。

最低でも1つのビルドを設定

次にビルドについて作業を進めていくことになるわけですが、Steamにおけるビルドというのはバージョン管理の仕組みのことです(詳細はビルド冒頭の記事を参照)。

具体的には、開発者がアプリを動かすための資材(ゲームを動かすために必要なファイル全て)を Steam にアップロードすると、そのアップロードされた資材を Steam 側で「デポ」に格納し、その「デポ」の状態を「ビルドID」というバージョンによって管理するという形です。

開発者がSteamにゲームを動かすための資材をアップロードする方法は2つ存在し、一つが「Webアップロード」でもう一つが「 Steamworks SDK を使ったアップロード」です。

操作が簡単なのはWebアップロード」の方で、Steamworksの画面からzipに固めたゲームファイルを直接アップロードするだけとなっています。

その代わり、Webアップロード」では2GB以下のファイルサイズしか許容されていないため、それ以上のファイルサイズの場合となってしまう場合は、「 Steamworks SDK を使ったアップロード」を利用する必要があります。

Webアップロード(2GB以下のファイルまで)

先にWebアップロード」の方法について解説していきます。

アプリ管理画面にある「テクニカルツール」「 Steamworks 設定を編集」「 SteamPipe 」「Webアップロード」の画面に移動してください。
そうすると、以下のようにアップロードしたいファイルを選択することが出来ますので、ゲームファイルをzipファイルに固めたものを選択してください(事前にゲームファイルを全てzipに固めておく必要があります)。

ゲームファイルのzipを選択したら、プルダウンの「標準」を選択したままの状態で、「アップロード」ボタンを押してください。
アップロードが正常に終わると、以下のようにビルドに正式に登録するかどうかの確認が出てきます。

Notes に書いた内容はメモとして残せますが、後から記入することも出来るので空欄でも問題ありません。

ブランチ用にビルドをライブに設定というところも「なし」のままで問題ないです。ブランチの設定は後でビルド画面で出来ます。

アップロードを確定させて良ければ、「 Commit 」のボタンを押してください。
正常にCommitが完了すると、「 SteamPipe 」「ビルド」画面に先程アップロードしたファイルに「ビルドID」が採番されていることが確認できます。

現在は「カレント」にブランチが設定されていないため、このままではユーザー向けに公開することは出来ませんので、ブランチの設定について後ほど説明します。

Steamworks SDKを使ってアップロード(ファイルサイズ関係無し)

続いて、「 Steamworks SDK を使ったアップロード」の方法について解説します。

そもそも「 Steamworks SDK 」が何なのかというと、 Steam の公式が提供している開発者用の開発キットというのが理解しやすいかと思います。

Steamへゲームファイルをアップロードするために、この「 Steamworks SDK 」を使う必要があるのですが、それ以外にもいくつか機能が提供されています。

具体的にどういった機能があるかは以下画像をご確認いただきたいのですが、主にSteamが提供している API へのアクセスや別OS対応を実現するための機能などが提供されています。
本来 Steam にゲームファイルをアップロードする機能は「 ContentBuilder 」というものを使うのですが、この機能はコマンドベースしか動かせないため、一般の人が操作するのは敷居が高めです。

そこで、Steamは一般の人が簡単な操作でもアップロードできるようにと、提供してくれている機能が、「 SteamPipeGUI 」という機能です。

「 SteamPipeGUI 」も実は裏で動いているのは「 ContentBuilder 」なのですが、開発者が意識する必要がないように、簡単な画面操作だけでアップロードが出来るようになっています。

前置きはこれくらいにして、それでは「 Steamworks SDK 」をダウンロードしてみましょう。

ダウンロードのために、体験版ビルドのチェックリストのところにある、「ステップバイステップガイド」と書かれたリンクをクリックしてください。もしくは、直接こちらの公式リンクから移動してください。
以下の「Steamworksドキュメント」のページが開いたら、「Steamworks SDKのダウンロード」のところにある、「こちら」のリンクから最新の「Steamworks SDK」をダウンロードしてください。
以下のzipファイル(steamworks_sdk_xxx.zip)がダウンロードされたと思いますので、こちらを自分のローカルPCの好きな場所に解凍してください。

もしかしたら、日本語名のフォルダの下だと動かないかもしれませんので、出来ればDドライブの直下などに配置するのが良いと思います。
「Steamworks SDK」のzipファイルを解凍すると「sdk」というフォルダが出てきますので、「sdk\tools」の場所に入っている「SteamPipeGUI.zip」もその場で解凍してください。

以下のように「SteamPipeGUI」のフォルダが「sdk\tools」の中にできていればOKです。
次に「sdk\tools\SteamPipeGUI」のフォルダの中に移動し、「SteamPipeGUI.exe」をダブルクリックで起動してください。
「SteamPipeGUI.exe」が起動すると、以下のような画面が開きます。ここで次のように入力してください。

AppID:Steamworksのアプリ名の横に出ているID(体験版の方のIDを入力すること)

Build Description:これはメモです。自由に記入してください。


Depot ID:Steamworksのデポ画面に表示されているID(体験版の方のIDを入力すること)
※初回は「Add Depot」を押して、対象とするデポを追加する必要あり


Build Path:ゲームを格納しているフォルダを設定(日本語名は入ってない方が良いかも?)

※このアップロード方法の場合はzipで固める必要はありません

Steamworks SDK ContentBuilder:「sdk\tools\ContentBuilder」までのフルパスを設定(裏で「ContentBuilder」を動かすために必要)


Steam Login:Steamworksにログインする際に使用しているアカウント名


Steam Password:Steamworksにログインする際に使用しているパスワード


全ての入力が完了したら、画面の中央右側寄りに表示されている「Upload」ボタンを押してください。
参考までに私がアップロードしたフォルダの構成を載せておきます。

以下のように「MagicalGirlMina」というフォルダの直下に「Mina.exe」という起動用ファイルを配置しています。

この構成で「MagicalGirlMinaaをアップロードした時に上記の画像設定の内容だと正常に稼働します。
アップロードをすると黒い画面(コマンドプロンプト)が立ち上がりますが、気にしなくてOKです。

また、初回はメールに届いた5文字のID入力を求められることになると思いますので、メール内容を確認して対応してもらえればOKです。

ゲームファイルのアップロードが正常に完了すると、「Upload Log Output」の欄の最後に「Success!」と表示されます。
アップロード後に Steamworks のビルド画面を確認すれば、一番上(最新)のビルドIDとして、先程アップロードしたゲームファイルが登録されていることが確認できます。

これで2種類のアップロード方法(ビルド方法)については解説完了です。

defaultブランチの設定

ビルド(アップロード登録)をしただけでは、Steamで公開する対象のゲームにはなっていません。

Steamで公開する対象のゲームにするためには「 default 」ブランチとして、該当のビルドIDを設定する必要があります。

ブランチの設定は Steamworks のビルド画面から行います。

ビルド画面には以下画像のようにビルドの履歴が表示されている一覧の右側に「ブランチ用にビルドをライブに設定」という謎の日本語が書かれた列があります。

ここがブランチを設定するための箇所となっており、自分が公開したいビルドIDの行で「 default 」を選択し、「変更をプレビュー」をクリックしてください。
そうすると、ブランチの変更プレビュー画面が表示されますので、 default ブランチを新たに設定したい(公開対象としたい)ビルドIDとなっていることを確認してください。

一番下にある任意のコメント欄は初回のリリースやゲームのバージョン(ver1.00みたいな)などのコメントを残しておくと、後から見た時に分かるようにしておくと管理がしやすいと思います。

確認とコメントの記載(空欄も可)が終わったら、「今すぐビルドをライブに設定」ボタンをクリックしてください。
以下のように本当にブランチを切り替えて良いかの確認画面が表示されるので「OK」を選択してください。
再度ビルド画面に戻ってきますので、選択したビルドIDの「カレント」列が「default」になっていることを確認してください。
これでブランチの設定は完了です。ただ、この状態では他の設定が未だ終わっていないので、ゲームの起動確認は出来ません。

そのため、ゲームの起動確認方法等については後ほど解説します。

定義されたオプションを起動&インストールディレクトリの設定

再びゲームビルドのためのチェックリストを確認すると、次は「定義されたオプションを起動」「インストールディレクトリの設定」というものが出てきます。

この2つは両方ともに「テクニカルツール」「 Steamworks 設定を編集」「インストール」「インストール全般」の画面で設定できます。

まず、該当画面にある「インストールフォルダ」にユーザーがダウンロードした時のフォルダ名を設定することが出来ます。

基本的にはアップロードした時のゲームファイルを格納していたフォルダ名にしておけば問題ないと思いますが、できれば日本語の名称は避けたほうが良いと思います。

これはユーザーが日本人なら問題ないのですが、海外の人の場合に日本語のフォルダ名だと正常にゲームを起動できるか怪しいためです(公式も英語を推奨している)。

ちなみに今回は体験版ということでフォルダ名の後ろに「_demo」を付けています。製品版と同じ名称だと同じフォルダにインストールされるはずで、それにより不具合が起きる可能性を考慮したためです。

逆に同じフォルダ名にすることで、体験版のセーブデータを製品版でも共有することが可能かもしれませんが、そこら辺は詳しく調べていないので分かりませんね…。

フォルダ名を設定したら「インストールフォルダを更新」を押せば保存されます。
次に画面の真ん中ほどにある「起動オプション」のところで、ゲームを起動する方法を指定する必要があります。

多くの場合はゲームフォルダにexeファイルを起動する形だと思いますので、以下のように該当のexeファイルだけを指定しておけば問題ありません。

ちなみにこれはアップロードしたフォルダの直下にゲーム起動用ファイル(.exe)がある場合の記述方法(私がアップロードした画像を参照)で、もしも直下ではなく階層が更に奥になっているようであれば、その構成に合わせたパスで記述する必要があります(MinaFile\Mina.exeみたいに)。

もし、別の起動方法で実装している人がいれば、後に紹介するビルド後の実行確認で正常に動作することをしっかり確認しておきましょう。
一点注意事項がありますが、この起動オプションとインストールディレクトリの設定は「公開」しなければ設定が反映されません。

なので、ここらへんの設定を変えた場合は、公開をして反映する必要があるということを覚えておいてください。

デポ言語を設定済み

次のビルドチェックリストの「デポ言語を設定済み」ですが、「テクニカルツール」「Steamworks設定を編集」「SteamPipe」「デポ」の画面で設定できます。
画面の下部にある「ベース言語の管理」のところで、ゲームのベース言語を設定することができます。

これはゲームによって設定が違うかもしれませんが、基本的には「英語」にしておくのが良いとは思います。

日本語にしか対応していないゲームであれば「日本語」でも良いでしょうが、英語対応済みであれば基本的に英語にしておきましょう。

その他の設定

ビルドチェックリストにある以下の設定についてですが、正直ここまでの操作を全て完了してれば、恐らく自動で完了していると思います(私も気づかない間に完了済みとなっていました)。

完了していない場合は個別で確認してみて欲しいのですが、そこまで問題はないと思います。

公開

ここまでの設定を全て完了したら、「公開」をすることで設定を反映してみましょう。

「テクニカルツール」「Steamworks設定を編集」「公開」画面に移動すると、以下のように変更を公開するかどうかについて、確認されます。

何を変更したのか確認したい場合は「差分表示」を押すことで、変更した内容箇所についてテキストベースで確認できます。

また、「変更をもとに戻す」を押せば、誤って変更した箇所などを現在の公開している内容に戻すこともできます。

「軽い公開」と呼ばれているものは良く分かりませんが、ゲームファイルや画像などを変更しておらず、Steamworksのテキストのみの変更であれば、迅速に公開出来る機能っぽいですかね?まぁ、使う必要はないでしょう。
とりあえず、気になるなら差分だけでも確認しておき、問題なければ「公開の準備」を押してください。

そうすると、以下のように確認欄が出てきますので「STEAMWORKS」と入力後に内部メモを記載して、「本当に公開する」を押してください。

ちなみにこの記事の手順通りに進めている場合は、まだ体験版ビルドの審査に出してすらいないため、公開をしても他の人には見えませんので安心してください。
公開が完了すると以下のように公開された旨のメッセージが表示されます。

もし、製品版をリリースしていた場合や体験版でもバージョン情報や修正履歴をアナウンスしたい場合などは、お知らせの投稿をしておくのが良いかと思います。

今回はユーザーには見えない公開なので、特に気にしなくてOKです。
ちなみに審査が完了し、リリースまで終わった後は常にユーザーが体験版アプリを確認できる状態になるため、その後に「公開」すると即座に変更した内容でユーザーに見えてしまいます。

そのため、公開前にベータモードで起動して事前に動作確認を行っておくのが基本かと思います。

ただ、一点注意事項として、恐らくビルドのブランチに関しては、公開をしなくてもブランチを切り替えたら即座にユーザーに反映される仕様と思われます。

もし間違っていたら誰か教えてほしいのですが、私が動かしてみた感じだとブランチを切り替えたら公開しなくても即座に反映されているように見えるので、ブランチ切り替えはその意識を持って行う必要がありそうです。

ビルド後の実行確認

さぁ、公開まで完了したので、いざ審査に出してみましょう!・・・という前に先に自分で正常に動作するのか必ず確認しておきましょう。

公開した体験版の動作確認を行うためには、「ストアプレゼンス」「ストアページを表示」「ベータモードで表示」をクリックしてください。
そうすると、体験版の画面が表示されますので「体験版インストール」ボタンを押下してください。

もし、ボタンが出ていないという場合はdefaultブランチの設定漏れか、公開の作業漏れのいずれかの可能性が高いため、確認してください。
体験版が正常にインストールされると、普通のゲームと同じようにSteamのライブラリに表示されます(ブラウザからではなく、PCにインストールしているSteamアプリから確認してください)。

ライブラリに体験版があることを確認したら、「プレイ」を押して起動してみてください。

ここまでの作業が全てうまくいっていれば、ゲームが正常に起動することを確認できると思います。
ただ、初回で一発で正常起動できる人というのは少ないかもしれませんので、エラーが起きたらエラー内容を確認して都度対応する必要があります。

とは言え、エラーはうまく起動できなかったなどの簡易なメッセージが多くて原因を特定するのが難しいです。

そこで、エラーが出たらまずはライブラリの一覧(左側)に表示されている体験版を右クリックし、「管理」から「ローカルファイルを閲覧」を選択してください。
そうすると、Steamからダウンロードしたゲームのフォルダとファイルの構成が確認できますので、自分の想定通りの構成となっているか確認してください。

今回は以下のように私がインストールディレクトリで指定した「MagicalGirlMina_demo」の直下に「Mina.exe」があるため、正常に起動できています。
ちなみにエラー発生時の状況の切り分けとして、起動対象のexeファイルをフォルダ上から直接実行してゲームが起動するかを確認してみてください。

うまく起動するならゲームファイルのアップロードとビルドは正常です。逆に起動しないのであれば、インストールディレクトリと起動オプションの設定に問題のある可能性が高いです。

こんな感じで色々確認しながら、正常に動くようになるまで試してみてください!

体験版ビルド審査

長くなりましたが、ここまでの作業が終わればゲームビルド(体験版ビルド)は一旦完了となります。

チェックリストも以下の通り、全て完了した状態になっていることを確認してください。
ビルド関連作業が終われば、いよいよ審査に出しましょう!

審査はストアページ同様にアプリ管理画面の上部にある「体験版ビルド」「レビューの準備完了」ボタンをクリックすれば出せます。
ストアページの時と同様にメモを記載できる確認画面が表示されますので、体験版である旨を簡単に記載して「OK」をクリックしてください。
ちなみに私が記載した内容は以下の通りです。

ぶっちゃけ、ChatGPTにほぼ書いてもらった文章なので、使いたければ自由に使ってもらって構いません。
審査に出すと、以下のように3~5日ほどで完了する旨の表示がされますので、あとは大人しく数日待ちましょう。
1週間以上経っても連絡が来ないなぁと思っていたら、以下のようにビルドは通常より確認に時間が掛かる旨の表示がされていました。

想像以上に遅いですね。。。ただ、これは「Stean Next フェス」期間中に申請した私が悪い部分もありますので、この記事を呼んでいる方はそういうイベント期間を外すして申請するか、十分に余裕を持って申請するのが良いかと思います。
それから更に暫くして、合計で1週間半程度待った結果、私のゲームは性的なコンテンツとして、アンケートにチェックしなさいと指摘を受けました…。
私のゲームは主人公のミーナちゃんを操作するのですが、操作していると胸がわりと揺れる仕様になっていたり、攻撃時などではパンツが見えるようにもなっています。

なので、性的なコンテンツ認定になったのだと思いますが、やはり結構厳しいですね…。

まぁ、仕方ないかと思う部分もあるので、アンケートにチェックして再提出した結果、今度は4日程度で審査合格の連絡が来ました。
これで体験版ビルドも完了です!

結局こちらも2週間以上は掛かったので、もうSteamの審査はそれくらい時間が掛かるものだと思っておく方が良さそうですね・・・。

体験版のリリース

体験版のストアページとビルドの審査が完了したら、後はボタンを押すだけで体験版のリリースが出来るようになります。

では、早速リリースといきたいところですが、ちょっと待ってください。
体験版のリリースというのは、個人やインディー開発者が出来る絶好の宣伝機会です。

私が過去にインディーゲームの宣伝方法について何気ないポストをしたところ、非常に数多くの反応を頂きましたので、いくつか宣伝方法について紹介しておきます。
個人やインディー開発者が大きなコストを掛けずに出来る宣伝方法は主に以下のものがあります。

①各メディアにプレスリリースを送る
②イベントへの参加(Steam Nextフェス等)
③レビューや配信を依頼する(キュレーターへのキー配り、配信者への依頼)
④海外のサイト(RedditやBilibili)で宣伝する


この中でも「①各メディアにプレスリリースを送る」は誰でも無料で出来ますし、複雑な条件なども無く、宣伝効果もそれなりにあるということで、とりあえずやっておいて損は無いと思います。

②はイベント時期が関係するので今回の解説には向いていませんし、③は基本的に体験版よりも製品版リリースのタイミングにした方が良いでしょう。

④は今回やっても良いかなとは思っているので、もし出来たら別途追記するかもです。ただ、宣伝効果はそこまで高くなさそうなんですよね・・・。

こういった宣伝に関する記事は別途書いた方が良いかな~とも思っているのですが、現時点の私にはほぼ経験がないので、今回のゲームを製品版までリリースしたら、その後にどの宣伝方法が効果があったのか等について記事にしたいと考えています。

プレスリリースとは

プレスリリースというのは、報道機関(メディア)に向けた情報発表のことを指しています。

大げさに感じるかもしれませんが、個人開発のインディーゲームであってもプレスリリースを出すことは別におかしなことでは有りません。

ただ、そのプレスリリースを自分のサイト内やSNSだけで発表しても誰も見てくれませんよね?(見てくれるのはフォローしてくれている人くらい)

そのため、私の開発しているゲームでこんな大きな出来事があったので、メディアの方々に是非記事にして欲しいです!といった掲載依頼をすることが良く行われています。

実際メディアにそのプレスリリースを記事として取り上げてもらえれば、メディアの圧倒的な拡散力がありますので、自作ゲームの事実上の宣伝として機能するのです。

しかも、メディアに依頼するのは基本的に無料で出来るため、コストを掛けない宣伝としては極めて有効な方法となっています(PR TIMESみたいに有料だが確定で載せてくれるメディアも有る)。

まぁ、実際にメディアが取り上げてくれるかは、ゲームの見栄えや運が絡みますので、10数社に送って1~2社に取り上げてもらえれば十分と考えておくのが良いかと思います。

プレスリリースを送るタイミング

主にインディーゲームがSteamでゲームを販売したいという時に、プレスリリースを送るタイミングは以下のようなものがあります。

・Steamのストアページを公開した時
・Steamで体験版を公開した時
・Steamで製品版の販売を開始した時


それなりに実績のあるインディーなら、他にもストアページ前のゲームタイトル発表時や、大型アップデート、リリース日を発表したときなんかでもプレスリリースを掲載依頼するのは有りでしょうが、個人や小規模インディーレベルだと少し厳しいかと思います。

尚、無料だからといってあまりにも頻繁にプレスリリースの掲載を依頼していると、メディア側に悪印象を持たれる可能性が高いので、上記に挙げたような大きなイベントのときのみ送るようにする方が良いかと思います。

今回の記事の本題から逸れるので、どうやってプレスリリースを送るのかといった点は詳しく解説しませんが、ネットで「インディーゲーム プレスリリース」みたいなワードで検索すれば、様々な方の記事が見つかるのでそちらを参考にしてください。

プレスリリースは体験版の公開後直後か1~2日前辺りに送るのがメディア側からすると嬉しいようです(公開直後の方がすぐ出せるので一番楽とか)

ただ、体験版の公開後に送る場合は、日数が空きすぎるとニュース性が下がるため、記事として掲載される確率が大幅に下がるということは理解しておいてください(可能な限り当日内に送るのが良いと思います)。

Steamニュースハブにも忘れず投稿しておく

こちらは宣伝という意味では効果はあまり無いかもしれませんが、Steamにもニュースを発信するための機能がありますので、出来れば使っておくほうが良いと思います。

まぁ、個人開発者レベルだとSteamのニュースを全く出していない人の方が多い印象はあるので、これは余裕があればというところでしょうか。

ニュース機能を使用するには、Steamworksの製品版アプリの「アプリ管理」画面の最下部にある「コミュニティハブ管理」をクリックしてください。
そうすると、コミュニティハブ管理画面が開きますので、「お知らせ、アップデート、イベント」の欄にある「イベント/お知らせを投稿」をクリックしてください。
次に投稿するニュースのカテゴリーを選択する画面が出てきますので、体験版をリリースするという場合は「ゲーム配信開始!」を選ぶのが良いようです(体験版も1つのアプリのため)。

ただ、体験版の場合は「無料トライアル」のカテゴリを選んでいる人も結構いるっぽいのでどっちが正しいのかは正直わかりません。

正直、どれを選んでもそこまで大きな問題は無さそうなので、とりあえずは「ゲーム配信開始!」を選んでおけば良いと思います。
カテゴリーを選択すると、ニュースの詳細情報を入力する画面が出てきます。

これを全て解説するのは今回の記事の本題から逸れてしまうので、詳しくは解説しません。

とりあえずプレスリリースを送ったものと同じ内容か、少し変えた程度のものにしておけば最低限の格好は付くと思います。

尚、複数言語に対応しているゲームはそれぞれの言語で記載する必要があるので、その分手間は増えます。
ちなみにこのSteamニュースは時限式の公開が可能となっていて、「公開設定」タブから配信される日時を指定できます。
私の体験版公開時はリリースと同じタイミングでニュースを書いたので、手動で公開しました。

手動で公開する場合は「公開」タブにある「公開」ボタンを押せば良いだけです。
公開すると「公開」タブのステータスが「一般公開」になり、他のユーザーからも見える状態となります。
Steamのニュースハブ画面に移動すれば、今回作成したニュースが掲載されていることが確認できます。
実際、私のニュースは丸1日で以下くらいのインプレッション(記事が表示された回数)とビュー数(記事を読まれた数)だったので、宣伝効果としては極めて低いということが分かると思います。

まぁ、それでもちゃんと開発しているってことをアピールするためにも、最低限のタイミング(体験版リリースや製品版リリース等)でニュースは出しておくほうが良いとは思います。

ようやく体験版をリリース

ここまで本当に長くなりましたが、体験版の公開日を決めて、プレスリリースの準備、Steamのお知らせ準備も出来たのなら、後はリリースするだけです。

リリースは非常に簡単で、体験版用のアプリ管理画面上部の「リリース」のところにある「体験版リリース」を押したあとに以下の画面が表示されるので、そこで「今すぐリリース」を押すだけです。
このリリース方法からも分かる通り、Steamでは「◯月◯日◯時にリリース」みたいな事はできません。

必ず手動でリリースボタンを押す必要がある(製品版も同じらしい)ので、事前に◯時リリースと宣伝している場合、その時間に作業が出来る状態にしておく必要があります。

「今すぐリリース」を押すと、再度念押しの画面が出てきますので、こちらでも指定の文字を入力して「今すぐリリース」を押してください。
そして、実際にリリースが終わると以下の画面が表示されます。

実際に反映されるまで数分程度のタイムラグがあるみたいですが、体験版アプリのストアページにはすぐに「体験版インストール」のボタンが出てくれました。

しかし、いつまで待っても製品版のストアページに「体験版インストール」のボタンが出てきてくれません。

確かに体験版の以下画面に親アプリ(製品版)の方でも何かしないとダメそうな感じことが書かれているので、確認しにいきます。
そうすると、製品版アプリの「ストアページを編集」「特殊設定」「関連する体験版」という項目が新しく表示されていました。

その中に「体験版のダウンロードボタンを、購入オプションより上に目立つように表示させる」という怪しいチェックボックスがあったので、チェックして保存します。
保存しただけではストアページに反映されないため、「公開」タブに移動して差分をチェックしたうえで、「全体に公開」ボタンも押してください。
この設定を反映させたことで、製品版アプリの方にも「体験版インストール」ボタンが表示されるようになりました。

確かにこのボタンって製品の購入よりも上に表示されるのですが、それにしてもさっきのチェックボックスは分かり難すぎるでしょ・・・とは感じました。
すべての作業が終わって、体験版アプリの Steamworks 画面を更新すると、ウィッシュリストに入れてくれている人にメールを送るか否かというボタンが出てきました。

Steam ではそれぞれのアプリで1回だけこのようにウィッシュリストに登録している人にメールを送ることが出来るみたいなのですが、現状の私のウィッシュリストは100程度だったので、あまり意味が無いかと思って今回は送りませんでした(体験版と製品版で一回ずつ、合計2回送れるみたい)。

ただ、基本的には体験版リリース時のタイミングなどで送っておくのが良いとは思いますので、この記事を読んでいる方は積極的に送ってもらえればと思います。

一応デメリットとして、一度このメール機能を使うと2週間は使えなくなるため、製品版のリリースを体験版リリースの2週間以内に行いたいという場合のときは、製品版用に取っておくのが良いかとは思います。

まとめ

今回は Steam で体験版のゲームを登録する方法について解説しました。

正直、こんな2万文字くらいの文章の記事になるとは想像もしていなかったですね・・・(専門用語等の解説記事を合わせると2万5千文字程度・・・)。

まぁ、プレスリリースやニュースの解説は今回の記事でやる必要は無かった気もしますが、他の記事にするのも何だったので詰め込んでしまったという経緯もあったからではあるのですが。

ビルドに関しても結構補足を交えながら解説はしましたが、細かい部分はそこまで気にしなくても、アップロード方法とブランチの切り替えだけマスターしておけば十分だと思います。

なので、今回の記事の全てを理解しようとされなくても問題ありませんので、必要な知識と方法だけ確認していってもらえればと思います。

まぁ、どちらかというと最後のインストールボタンのような初見殺しがSteamにはあまりにも多すぎて、そっちで嵌っている人の方が多いかもしれませんが(記事では私が嵌った部分は割愛しているので分からないと思いますが本当に初見殺しが多い・・・)

しかし、今回の作業と同じだけの作業を今度は製品版アプリの方でもやる必要があると考えると、また気が重くなってきますね。。。

それでは、本記事はこれで終わりにしたいと思います。Steam関連の他の記事を確認したい場合は以下の大本の記事からご確認いただければと思います。
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