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【神話・宗教の原典解説】マヤ神話の原典まとめ ― ポポル・ヴフと全記事の一覧

【神話・宗教の原典解説】マヤ神話の原典まとめ ― ポポル・ヴフと全記事の一覧

当サイトを閲覧いただきありがとうございます。本記事は、世界の神話・宗教の「原典」を解説するシリーズの一篇で、「マヤ神話」の原典をまとめた一覧ページです。

マヤ神話は、現在のメキシコ南部からグアテマラ一帯で栄えたマヤ文明の神話です。トウモロコシから人間が造られる創世、冥界シバルバーでの球技、そして太陽と月になった英雄双子など、独特の世界観で知られています。

うれしいことに、マヤ神話には『ポポル・ヴフ』という、まとまった一冊の原典が残されています。アステカ神話が多くの写本を焼かれて断片から再構成されるのに対し、マヤには物語をほぼ通して読める聖典がある――これが、マヤ神話の原典を語るうえでの大きな強みです。

なお、マヤ神話以外も含む世界の神話・宗教の原典の総合インデックスは、以下のページからご覧いただけます。

【神話・宗教の原典解説】世界の神話・宗教の原典まとめ ― 各神話の解説一覧senkohome.com/myths-religions-origins/

マヤ神話の原典 ― 聖典『ポポル・ヴフ』と絵文書

マヤ神話を伝える原典の中心が、『ポポル・ヴフ(評議の書/共同体の書)』です。これは、マヤ系のひとつキチェ(キチェ・マヤ)の人々に伝わる、世界の創造から王家の歴史までを記した聖なる書物です。

その伝来には、数奇な経緯があります。もともと口承で受け継がれてきた物語は、16世紀半ば(1550年頃)、スペイン征服後にキチェの人々が自分たちの言葉(キチェ語)をラテン文字で書き留めたことで文字になりました。その写本を、18世紀初め(1701年頃)、グアテマラの町チチカステナンゴの修道士フランシスコ・ヒメネスが見つけ、キチェ語の本文とスペイン語訳を並べて書き写したことで、現代にまで伝わったのです。征服による破壊を奇跡的にくぐり抜けた原典だといえます。

『ポポル・ヴフ』だけではありません。マヤ文明は独自の文字(マヤ文字)を持つ、新大陸で唯一の本格的な文字体系を発達させた文明でした。

マヤ神話を伝える主な原典 聖典『ポポル・ヴフ』 キチェ・マヤの創世神話と英雄譚 創世①/英雄双子②/夜明けと王統③ 16世紀にラテン文字化/ヒメネスが書写 絵文書・碑文(マヤ文字) 神々・暦・天文を記す(記事④) ドレスデン写本・マドリード写本・パリ写本 石碑(ステラ)の碑文/チラム・バラムの書

主要な原典を一覧にすると、以下のようになります。

原典内容
ポポル・ヴフキチェ・マヤの聖典。創世神話と英雄双子の物語を伝える最重要原典
マヤ絵文書(写本)現存3点(ドレスデン・マドリード・パリ写本)。暦・天文・儀礼を記す
石碑・神殿の碑文マヤ文字で刻まれた王の事績や神話。20世紀後半に解読が進んだ
チラム・バラムの書征服後にユカテコ・マヤがラテン文字で記した、予言と歴史の書

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記事①:ポポル・ヴフの創世 ― トウモロコシの人間

シリーズ第1弾では、『ポポル・ヴフ』が語る創世神話を解説します。

水の上で語り合う創造神たち、そして動物 → 泥の人 → 木の人と失敗を重ねた末、ついにトウモロコシ(マイス)から人間が造られるまでを扱います。

【マヤ神話の原典①】ポポル・ヴフの創世 ― トウモロコシから生まれた人間を解説senkohome.com/myths-religions-origins-maya-creation/

記事②:英雄双子とシバルバー

シリーズ第2弾では、マヤ神話の華英雄双子フンアフプーとイシュバランケーの物語を解説します。

思い上がった偽りの太陽ヴクブ・カキシュ退治、父たちが敗れた冥界「シバルバー」への決死の挑戦、数々の試練、そして死と再生を経て太陽と月になるまでを扱います。

【マヤ神話の原典②】英雄双子とシバルバー ― フンアフプーとイシュバランケーを解説senkohome.com/myths-religions-origins-maya-twins/

記事③:夜明けと民の起源 ― トヒルとキチェの王統

シリーズ第3弾では、『ポポル・ヴフ』後半が語る人類のその後と、夜明けを解説します。

最初の四人がトゥランで守り神トヒルを授かり、火と引き換えに血の犠牲の掟を負い、明けの明星とともに最初の日の出を迎え(神々は石になる)、やがてキチェ王統を築くまでを扱います。

【マヤ神話の原典③】夜明けと民の起源 ― トヒルの火とキチェの王統を解説senkohome.com/myths-religions-origins-maya-dawn/

記事④:マヤの神々と暦・世界観

シリーズ第4弾(最終回)では、マヤ神話を支える神々と、精密な暦・世界観を解説します。

老創造神イツァムナー、雨の神チャク、羽毛の蛇ク・カルカンら多彩な神々、世界樹と四方位の宇宙観、260日暦と365日暦、そして数千年を数える「長期暦」までを扱います。

【マヤ神話の原典④】マヤの神々と暦・世界観 ― 長期暦と写本を解説senkohome.com/myths-religions-origins-maya-gods/

マヤとアステカ ― メソアメリカの兄弟

マヤ神話を読むうえで知っておきたいのが、アステカ神話との深いつながりです。マヤもアステカも、トウモロコシを主食とし、精密な暦と人身供犠の文化を持つ、同じメソアメリカ文明の一員でした。

象徴的なのが、羽毛の蛇の神です。アステカがケツァルコアトルと呼んだ神を、マヤ(キチェ)は「ク・カルカン(ククルカン/グクマッツ)」と呼び、ともに創造と文明をつかさどる重要な神としました。『ポポル・ヴフ』の創造神の一柱グクマッツも、この羽毛の蛇です。一方で、マヤには『ポポル・ヴフ』という通読できる聖典が残った点で、アステカとは違う豊かさを持っています。両者を読み比べると、メソアメリカの世界観がいっそう立体的に見えてきます。

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まとめ

本記事では、マヤ神話の原典の全体像と、シリーズ全4記事が扱う内容を紹介しました。如何だったでしょうか。

マヤ神話は、キチェ・マヤの聖典『ポポル・ヴフ』という、まとまった原典を持つのが大きな特徴です。トウモロコシから人間が生まれる創世、冥界シバルバーに挑む英雄双子、そして精密な暦と世界観に、この神話の個性が表れています。

他の神話・宗教の原典も解説しています。全体の一覧は世界の神話・宗教の原典まとめからどうぞ。

【神話・宗教の原典解説】世界の神話・宗教の原典まとめ ― 各神話の解説一覧senkohome.com/myths-religions-origins/

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それでは次の記事も閲覧いただけると幸いです。