ゲーム制作

【要約】桜井政博のゲーム作るには「サウンド」|音で手応えを設計する全14テーマ

【要約】桜井政博のゲーム作るには「サウンド」|音で手応えを設計する全14テーマ

『星のカービィ』や『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズの生みの親・桜井政博さんは、YouTubeチャンネル「桜井政博のゲーム作るには」でゲーム開発のノウハウを数多く公開しています。この記事は、そのチャンネルの内容をテーマごとに要約・再構成したものです。

ただし、要約はあくまで入り口にすぎません。桜井さんご本人の言葉・実例・テンポ、そして映像そのものからしか得られないものが本当に多いので、記事を読んで終わりにせず、ぜひ各テーマに埋め込んだ元動画もあわせてご覧いただくことを強くおすすめします。

効果音の優先度や「名作に音が悪いものなし」まで、音でゲームを支える考え方が語られるカテゴリです。ここでは「サウンド」カテゴリの全2本(個別動画14テーマ)の要点を、元動画2本に沿った2部構成でまとめていきます。各部の冒頭に解説動画を置いているので、あわせてどうぞ。

「サウンド」総まとめ・2部構成 1 テンポ感・効果音の優先度・環境で聞き比べ・音声収録 #01〜#07 2 原曲がすべて正しい・アタック強め・ファミコン音源 #08〜#14

第1部 テンポ感・効果音の優先度・環境で聞き比べ・音声収録(#01〜#07)

ゲームから出る音には、音楽・効果音・音声などがあります。普段あまり意識しないものですが、音はゲームの手応えや実態感を大きく左右する要素。その設計と制作の勘所が語られます。

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1. ゲームに合ったテンポ感

テンポとは、音楽で拍をどのくらいの速さで打つかの指標で、BPM(ビート・パー・ミニッツ)とも言います。1秒に1拍でおよそBPM60、1秒に2拍でおよそBPM120。これはゲーム内容によって合うテンポ感と合わないテンポ感があるのです。

スマブラで対戦用にアレンジしたステージ曲なら、120より少し速い130〜170くらいが多く、中には200ほどのものも。同じ対戦ゲームでも、攻防の速さから適切なテンポは異なるはず。同じゲーム内でも、場面が変われば適切なテンポやリズムは変わります。個人的な趣味嗜好が大きい領域ではありますが、作曲家だけでなく、ゲームに適したテンポを考えてみるとよい、とのことです。

桜井さんが挙げるのは『ドラゴンクエストI』。ダンジョンの地下に潜るほど音楽のテンポが下がる仕掛けがあり、非常に効果的だと言います。実装が難しいのか、他のタイトルではなかなか見られない工夫だそうです。

2. 重要度で効果音のバランスを取る

ゲームには常に効果音が流れていると言っても過言ではなく、その音量や派手さ・目立ち度をよく考える必要があります。例えば歩行の音と剣を空振りする音、どちらを優先すべきでしょう。桜井さんのアドバイスは明快で、プレイヤーに大きく関係する音をより大きくする、という考え方です。

スマブラの効果音の優先度(大きい順) ① 撃墜の音(勝敗を決める最重要イベント) ② ヒット・ジャストシールド(振る舞いの結果が返る瞬間) ③ 必殺技・ボイス・爆発(個性が際立つ技) ④ 回避・シールド受け・崖つかまり ⑤ 攻撃の空振り・ダッシュ ⑥ ジャンプ・着地 ⑦ 歩行(操作の結果なのでちゃんと演出)

最大は撃墜の音。駆け引きや勝敗を結果付ける大イベントなので最重要です。次がヒットやジャストシールドなど、自分の振る舞いの結果がダイレクトに返る瞬間。続いて必殺技・ボイス・爆発。ボイスは明瞭に喋ると効果音より目立つのでバランスを取ります。以下、回避やシールド受け→空振りやダッシュ→ジャンプや着地→歩行、と続きます。着地は奥が深く、服装やブーツ素材で作り替え、クラウドの衣装による着地音の差まであるそうです。

歩行音のようなものは同じ音が連続すると機械的になりすぎるので、ばらつきを演出します。なお歩行は3Dゲームならもっと優先度を高くてよく、聞こえないとホバー移動のように感じられる。地面の質(アトリビュート/マテリアル)で音を変える必要があり面倒ですが、本物らしさが確かな手応えを生むので頑張らざるを得ないのですね。アクションの大きさだけ見ていると、妥当な音量バランスにはならないのです。

3. いろんな環境で聞き比べ

サウンドのチェックでは、欠かさず複数の環境で聞き比べをしています。ヘッドフォン、PCのスピーカー、そして大事なのがチープなテレビモニター。特にテレビ内蔵スピーカーは小さいと低音がほとんど抜けて迫力に欠けますが、これが最も普及していて耳にしている人が多いという事実があります。

良い環境だけで仕上げると、現実とズレる 高級スピーカーだけで凝る 繊細な音作りに寄りすぎ 民生品では全然聞こえない 複数環境で問題なくする お客さんの環境に寄り添う 面倒だが必要なこと

スタジオの防音室や良いスピーカーで細かく調整することも必要ですが、そこで繊細に聞こえる音に凝りすぎると、民生品のスピーカーではちっとも良く聞こえないことになりかねません。異なる環境を用意してそれぞれ問題なくするのは面倒でも、お客さんの環境に寄り添うことが大事。なお、この方法を使っているとヘッドフォンを買い替えにくく、基準がブレると過去のチェックと合わなくなって困るそうです。スイッチ本体スピーカーはクリアに聞こえることや、携帯モードで音量を下げている人も多いことから、あまり重視していないとのこと。特にスタジオの大きいスピーカーだけで仕上げないことをおすすめする、と語ります。

4. 環境音楽としてのゲーム音楽

「昔のゲーム音楽はよく覚えて口ずさめるのに、今のは茫漠としてよく分からない」——そんな声をよく聞きます。試しに今のリアルなゲームにファミコンの音楽を流すと、うるさく感じてしまう。グラフィックが進化し目から入る情報量が多くなると、音楽を立てすぎるのは合わなくなってきたのです。

リアルな画面には環境音も必要です。草を引く音、土を踏む音、装備が触れる音……構成要素が多すぎて、それぞれの存在感を考えなければなりません。一方で、1つの作品に作られる曲が多すぎるとも桜井さんは感じています。曲がむやみに多いと覚えられず、乗りにくい。ほどほどに抑えて上手に使いこなすのが良い、と。

桜井さん自身はメインテーマを作り、そのアレンジ版を様々な局面に適用することをよくやります。メインフレーズを覚えている曲のほうが効果がありますからね。いずれにせよ、プレイヤーの感情に寄り添って作っていくのが良いのではないか、とのことです。

5. 音はフィクション、ノンフィクション

格闘ゲームの効果音が本当にリアルな音だったら、ここまで受け入れられなかったでしょう。『ストリートファイターII』の昇竜拳の音はものすごく嘘がある——桜井さんの感覚では「昭和の特撮映画」のような誇張です。日本は元々、アニメを含めて音を誇張する文化がありました。

音は「誇張」でも「リアル」でもバランス 誇張した音(フィクション) 殴打が「ペチン」では物足りない 手応え・爽快感を生む リアルな音(ノンフィクション) 何もない所に意味を持たせる 情報量を補完できる

映像がリアルになるほど、音が誇張だと違和感は増します。とはいえ完全にリアルな音だと、人を殴る音が「ペチン」で物足りない。そもそも格闘ゲームは格闘とかけ離れたものだという意識がないと、本質が外れてしまいます。

一方で、リアルっぽい音にもメリットがあります。何も意味がないところに意味を持たせ、情報量を補完できるのです。例えばクラフト時に「コンコン」と音がすれば、何の物体をどう作ったのかイメージできる。簡単なグラフィックでも、音によって木や石の質感を持っているように感じられる。音は誇張でもありリアルでもあり、ゲームに見合ったバランスを取ることで実態感が増していくのですね。

6. 音声収録

1ファイターの制作には担当者をまたいで相当な時間がかかりますが、音声収録は1ファイターあたりたった1時間ほどで終わるそうです。参戦ムービーやシナリオを含めても2時間とかからない。関わる時間は短いのに、声はそのまま入ることもあって人の存在を強く感じられます

収録は、まずキャスティング。最初から声優さんが決まっているキャラが多いので考える必要がないことも。なるべく原作寄りを重視しますが、シリーズ新作でキャストの刷新があれば合わせます。次に台本を書く——いつもは横書きですが、一般的な台本に合わせて縦書きにするそうです。「来い」「はっ」「ふっ」といった言葉も含めてセリフを起こします。原作に同じセリフがあれば参考音源も用意します。

スマブラのセリフは全体的に短め・頻度控えめ。戦闘中の長ゼリフや頻繁なセリフは没入感を減らすからです。声のバッティングも良くないと考え、クッパやドンキーの声は獣っぽさを保つなど、かぶりも考慮しています。収録は桜井さんが直接監督することがほとんどで、海外ボイスは日本の声を元に任天堂オブアメリカ/ヨーロッパ主導で進めます。ポケモンは国ごとに言葉が違って大変。意外にも収録後が大変で、ゲームに合うよう編集が繰り返されます。制作中はずっと声を聞き続けるので、開発者よりプレイヤーのほうが多く聞いているのかも、と語ります。

7. アレンジの手法

スマブラでは非常に多くの作曲家に、非常に多くの楽曲をアレンジしてもらっています。まず桜井さんがアレンジ候補曲を様々な作品から多めに選び、音楽家を集めて要点を説明します。テンポ感やテンションは対戦に合わせる、試合開始カウント中のイントロは有効、メインを流したら他の曲を混ぜるのも有効、尺は2〜2分半で終わってループ頭が少し聞こえるくらいが基本……といった具合です。

説明後、曲を選んでもらいます。思い入れや得意な曲を選んでもらったほうが良いから。器用な人でも有利なジャンルはありますが、全員と話さないと不公平なので、誰が何系という話は伏せておくそうです。各人が持ち帰って原曲を確認しつつ制作し、桜井さんが全曲チェック。監修はサウンドディレクターを通じて行われます。感覚は分かるが音楽の専門用語を使えないので、これが最も良い、と。

桜井さんは主旋律のメロディは口ずさめば概ね原曲と同じになることを重視します。ゲームアレンジCDで別物に改造されてがっかりした経験から、です。「スター・ウォーズのテーマが毎回違ったら気持ち悪い」——お客さんは多くの中の1つとして聞くので、同一性は保つべき。そうして作られた膨大なサウンドライブラリーは、ぜひ楽しんでほしいとのことです。

第2部 原曲がすべて正しい・アタック強め・ファミコン音源(#08〜#14)

前半が効果音や音声の「設計」だったのに対し、後半はアレンジの心構え、効果音の作り込み、ファミコン音源の話まで、より音作りの深部に入っていきます。最後は「名作に音が悪いものなし」という持論で締めくくられます。

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8. 原曲がすべて正しい

前回の音楽監修の続き。SNKの『アテナ』のアレンジで、珍しく監修が泥沼にはまったことがあったそうです。原因は桜井さんが主旋律と呼んでいたものの誤解。完成局・主旋律・B旋律のどれがメインかとなった時、ゲームやファミコンで聞くとAに感じられるのに、音楽的な見解ではBだったのです。

アレンジの正解は「原作で聞いた印象」 音楽理論上の正しさ 手法や常識に沿っている でもプレイヤーの記憶とは別 原作で聞いた曲が正しい 常識から外れていても プレイヤーの体験を損ねない

原曲がどうであっても、音楽的手法や常識から外れていても、その時に原作で聞いた曲が正しい曲。難しいものです。同じくSNKの『サイコソルジャー』は、1987年に世界で初めてBGMをしっかり歌ったゲーム作品と言われます。スマブラスペシャルでは歌のアレンジを行い、日本版は3番まで、英語版は1番のみ(原曲が1番後に内蔵音源へ切り替わるため)と、原曲の構成まで再現。愛された原曲は、原曲がすべて正しい。それぞれのプレイヤーが持つ体験を損ねないようにする必要があるのですね。

9. アタック強め、残響ほどほど

スマブラの効果音の波形を見ると、最初にしっかり音が鳴り、残響があります。ところが桜井さんのチェック前にサウンドチームから上がる音は、残響が長く立派すぎることが割と多い。スマブラは4人・8人で遊べるので効果音が画面のあちこちに出て音の洪水になり、響きが長いと次の音と馴染んで埋もれてしまうのです。

音の洪水で埋もれない効果音の2点 アタック強め 出だしに瞬時のピークを リアクションを遅らせない 残響ほどほど 引きずると次の音と馴染む ヒットストップ中に音を終える

そこで意識してもらうのが2点。1つはアタック強め——立ち上がりを早く、最初に瞬時のピークを持ってくる。ヒットした音が少し遅れて聞こえてはいけない、とのこと。もう1つは残響ほどほど。響きが長いと立派に感じますが、鳴っている最中に次の音が鳴ると馴染んでしまう。弱攻撃のヒット音は連打されても連打感が残る程度に。強攻撃はヒットストップで画面が止まっている間に主要な音が終わっているのが理想です。結果として「アタック強め、残響ほどほど」という方針に。単に良い音かではなく、ゲームの目的に合う音かどうかを吟味する必要があるのですね。

10. 効果音の指示

サウンドスタッフから上がった効果音がイメージと異なる場合、調整してもらう必要がありますが、音は実態のないものなので、その監修指示は困難を極めます。声真似で済むものではありません。「アタック強め」のような具体的表現は都度行い、誰もが知るものなら「ジェット機の音のように」と物の例えも使えます。

ただし、誰もが知るわけでもない例を当たり前に出すのは避けたい(通じないから)。場合によってはYouTubeで似た音のリンクを指定することも。テレワークもあって、あまり擬音での指示はしません。メールに「ガキ」「ボコ」と書いても、書いた人の中では鳴っていても文面には出ないからです。

ところがサウンドリーダーから意外な話を聞きました。「たまにはそういう擬音表現もあると助かる」と。情報を増して手がかりを増やしたい、ということなのか、理屈を超えた何かを感じる、と桜井さん。ディレクターとしては、自分が考えている音そのものでなくても、ゲームの目的に合えばOKを出すつもりで、実際に想像を上回る音が出てくることもある。曖昧で難しいけれど、プレイの手応えにダイレクトに伝わるところなので、頑張って近づけたいところです。もちろん、最初から明確なイメージがあることは大前提だと言います。

11. 環境音のバランス

スマブラにも、聞こえにくいですが環境音があります。重要度・優先度の中では環境音は最低なので、これが過剰で肝心の効果音が聞こえないのは困ります。とはいえ全く聞こえないわけでもない。良いスピーカーに囲まれた環境ではちゃんと鳴っているのが大事で、ふと手を止めた時にシンと無音では雰囲気が出ません。

ゲームはその世界にいるかのように感じさせることも必要で、特に主観視点や3人称視点では重要。環境音は誇張を求められる他の効果音と違い、まあまあリアルな音が通用するということでした。コミカルなゲームでもリアル音を重ねて問題ないはずで、映像作品のノウハウも通用しやすい。環境も油断なく設定して、没入感を増やしていきたいところです。

12. 他の曲を例に挙げる場合

作っているゲームに既存の曲が猛烈に合うと考え、「その曲のようなものが欲しい」と発注することもあります。参考資料として非常に役立つ場合がありますが、危険なことも。まずディレクター自身がその曲に頭を支配されると、他のものを偽物のように感じて受け付けなくなる。逆に作曲家が支配されることもあり、似ているけど違うものを作るのは苦しい。何を変えるべきか分からないと目標を見失うこともあります。

『ゴッドハンド』のステージ1の曲は、作曲の高田さんが「ベンチャーズをイメージした曲を」という発注で受けたそう。ベンチャーズ特有のギターを残さずとも、結果的にサーフサウンドを感じられる仕上がりになったといいます。一方、良い曲をそのまま使えるよう権利元と交渉した事例も。『俺の屍を越えてゆけ』の「花」という曲は、死の呪いをかけられ子孫に意志を伝えて生きる主人公たちのテーマに完璧に合っており、企画者の桝田さんが直談判したそうです。新規に作っているものは他社の作品ではないのだから、必要なことを柔軟に進めましょう、ということですね。

13. ファミコンの音源

雑談的に、ファミコンの音源の話。1つのハードでこれだけ進化した例は、後にも先にもこれだけだとのこと。ファミコンの音源は、矩形波2つ・三角波1つ・ノイズ1つ・DPCM1つの構成です。

ファミコンの音源構成(5ch) 矩形波 ×2 主旋律。デューティ比で音色を変える 三角波 ×1 柔らかい音。ベースに使うことが多い ノイズ ×1 ヒット音・爆発・波の音など DPCM ×1(サンプリング音源) 音を録音してそのまま使える 容量を食うので初期は控えめ 例:スーパーマリオブラザーズ3 拡張音源 カセット内のICで音を追加(海外NESは非対応)

矩形波はピーという澄んだ音で、デューティ比を変えて音色を変えられ、主旋律に使います。三角波は柔らかくベース向き(ファミコンは正確には擬似三角波)。ノイズはヒット音や爆発・波の音に使われます。この5音源で音楽も効果音もやり繰りし、効果音が鳴る間は音楽の一部を消すこともありました。DPCMはサンプリング音源で、音を録音して使える(有名なのは『スーパーマリオブラザーズ3』)。容量を食うので初期は控えめでしたが、後期作品で目覚ましく進化しました。

ディスクシステムでは波形メモリ音源が追加され、さらにカセット内にICを積む拡張音源も多く登場。ところが海外のNESはカセット内蔵音源用の端子が削除されているため、日本と海外で音楽の風合いが異なる作品がいくつかあります(後期はDPCM容量増で差が埋まっていく)。桜井さんのおすすめはNESの『シルバーサーファー』や、小高直樹さんの『ラフワールド』『バトルフォーミュラ』など。制限された機能の中でやりくりした技術に注目すると、本当に面白い、とのことです。

14. 名作に音が悪いものなし

最後は持論。桜井さんは数々のゲームに触れてきた感触として、「名作に音が悪いものなし」と思っており、やればやるほど確信していると言います。音そのものがない大昔の特例を除けば、ノイズ音だけの効果音でさえ、名作は音がよくできている。

グラフィックが悪いけど名作、ゲーム性がまとまっていないけど結果的に名作、というものはあります。だけど「音が悪い名作」は思いつかない(ここでの音は音楽・効果音を含む)。好みの良し悪しはあるので一概には言えませんが、思い出してほしい——自分が楽しんだゲームを振り返る時、たいてい音楽や効果音が先だってイメージされませんか

音はゲーム自体より、映像やキャラクターより、心を直接叩いてくる。だから決して侮ってはいけない、とのことです。なお、スマホゲームや、こっそり遊んだ携帯ゲームは例外かもしれない——音が聞けなくても楽しかったことはありえます。ただ、気兼ねなく良い音が聞けたら、感じられる喜びは一層高まるのではないか、と桜井さんは結びます。

まとめ

ここまで「サウンド」カテゴリの全2本・14テーマを見てきました。最後に、各部(=元のまとめ動画)の要点を、個別テーマごとに振り返っておきます。

第1部 テンポ感・効果音の優先度・環境で聞き比べ・音声収録(#01〜#07)

#テーマ要点
01ゲームに合ったテンポ感BPMはゲームに合わせる。ドラクエIは潜るほどテンポが下がる名仕掛け
02重要度で効果音のバランスを取る撃墜>ヒット>必殺技…とプレイヤーへの影響度(重要度)で音量を決める
03いろんな環境で聞き比べチープなTV含む複数環境で聞き比べ。良い機材だけで凝ると民生品で聞こえない
04環境音楽としてのゲーム音楽曲が多いと覚えられない。メインテーマのアレンジを各局面に展開する
05音はフィクション、ノンフィクション昇竜拳の音は嘘だらけ。誇張で爽快、リアルで情報補完。バランスを取る
06音声収録収録は1キャラ1時間だが存在感大。セリフは短め、収録後の編集が大変
07アレンジの手法思い入れ・得意な曲を選んでもらう。主旋律は口ずさめば原曲と同じに

第2部 原曲がすべて正しい・アタック強め・ファミコン音源(#08〜#14)

#テーマ要点
08原曲がすべて正しい理論より、原作で聞いた印象が正しい曲。プレイヤーの体験を損ねない
09アタック強め、残響ほどほど音の洪水で埋もれぬよう「アタック強め・残響ほどほど」。目的に合う音か
10効果音の指示実態のない音の指示は困難。擬音・物の例え・参考リンクを総動員する
11環境音のバランス環境音は控えめでも没入を支える。手を止めた時の無音を避ける
12他の曲を例に挙げる場合参考曲は便利だが、頭を支配されると危険。何を変えるか見失う
13ファミコンの音源矩形波など5音源でやりくり。海外NESは拡張音源端子がなく音が違う
14名作に音が悪いものなし名作を思い出すと音が先に浮かぶ。音は心を直接叩く。決して侮らない

ボリュームはありますが、気になった部から読み返してもらえればと思います。関連するカテゴリもあわせてどうぞ。